文句あんのか | ナノ
裕太君が苦手な理由
お願いします!と裕太に泣きつかれ渋々不二家に訪問した遼。…めちゃくちゃ好待遇されている。
「カッコいいって周助から聞いてたけど本当にカッコいいのねぇ。化粧したらきっと絶世の美女になるわよ?私に任せて?」
「いや、服のサイズに大問題があるって。」
「周助と裕太、どっちが好み?」
「すいません話がかっ飛びすぎて全然ついていけないんですが。」
「佐々木さん、諦めて。姉さんは女の子とお喋りするの大好きだから。」
「コレ、お喋りの域か?」
「そうだわ遼さんと周助の相性占ってあげる。私これでも当たるって評判なのよ。」
「知ってるけど超相性良かったら俺が凹む。」
「遼先輩が家族…」
「いやいやいやいやゆうたんそこ喜ぶポイントか?寧ろ嘆けよ。」
目を輝かせている裕太に手を振りまくる遼。
「俺先輩なら歓迎します!」
「…しゅうちゃん、ゆうたんってこーゆーキャラだったか…?」
「テンション上がると暴走しがちだね。佐々木さんが奥さんか…下手したらDVされそうだよね。」
「そういう問題か?あ、すいません淑子さん紅茶めっちゃ美味しい。」
「あら、有難う。」
「俺コーヒーは上手いけど紅茶緑茶適温判んなくってさ。」
「周助はコーヒー派よね。案外上手く行くかもよ?」
どうしてこいつらは色恋に持って行きたがるんだぁぁぁ!しかも結婚とか嫌だ!と遼は心で嘆く。手を出されなければ出さない主義。
「遼先輩ってコーヒーブラックなんすね。」
「あぁ。豆の香りを楽しみたいからな。俺のオススメはキリマンジャロ。ゆうたんはお子様舌だからモカは止めとけ。」
頑張れ俺!空気に飲まれるな!存在感ありすぎとかどうしようもねーから!と自分を叱咤する遼。
「俺もダメだよ、モカ。」
「そりゃ酸味強いからな。」
「あらあら、遼さん周助の好みも知ってるのね。」
墓穴った!?いやその弱みを握っておど…いえ説得する為に情報集めてっからとアレコレ弁明しようにも照れなくていいのよと流されまくる。
「良かったらご飯もどうぞ?裕太の好物だけど。」
「あ、噂のカボチャ入りカレー。」
ポン、と手を叩く遼。絶対甘口だよなと呟く。
「佐々木さんよく判るよね。」
「ゆうたんかなりの甘党だからな。まるぶん程じゃなくても。」
「まるぶん…?」
「ゆうたん知らない?立海の丸井ブン太。」
「遼先輩って顔広いッスよ…。」
「立海はサナゲンからかいに遊びに行ったりレンちゃんと情報交換したりすっからな。」
結局なし崩しに夕食をご馳走になってしまい、お礼はお嫁さんに来てねと由美子に言われ遠い目になってしまった。
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