文句あんのか | ナノ
やってなかったね
言い合いに何時間かかったか、いちいち覚えてねぇけど時計を見て俺は素人を構うヒマが無くなった。
タイムセールまで後五分!とりあえず素人引っ剥がしてベランダに直行。
「わりぃ素人、タイムセール行ってくる!」
「は?お前何してんのぉぉおお!?」
時間短縮の為にベランダから飛び降りようとしてる。多分間に合う!財布は懐にある。金も入ってる。
こっちに来て節約してんだよ、収入減ったんだから。
「じゃ、後で!!」
「待て遼、早まるな!」
…そういや普通死ぬ高さだっけ。ま、死なねえからいいんだけど。
ミスマッチは解ってる青学スニーカー片手に飛び降りた。
裸足でちょっと痛いかも。と思ったけど遅かった。
「…あれ?」
着地して、立ち上がったら慣れた匂い。俺んちのマンション前。
…そして朝。今日何日?携帯無い。あっちのしか。
心の準備とか帰れますよみたいな心のノック無し?
「おはようございます。」
「おはようございます。あら、佐々木さんとこの息子さんだわ…着物なんて珍しいわね。もしかして本当にあちらの方に?」
「聞こえますよ。」
近所のおばちゃん達の話し方も、変わんない。…もしかしなくても日付変わってない?
俺だけ気分老けた?そして何ヶ月か分年取った?
「やっべ忘れ物!」
まずは着物を何とかしなきゃ、マジに近所の評判と聞きつけたヤー公の若頭辺りに嬉しくない勧誘される!エレベーターは面倒くさいから階段五段飛ばし。
「…入学式だ。」
時計の日付は、変わってなかった。…もう学校面倒くさいからサボろ。
弁当箱とか携帯とかやんなきゃいけないし。浦島太郎じゃなくて良かったと思うべきか、俺だけちょっと気分老けたのを悲しむべきか解んないって。
みっちゃんより年上に見られる日は遠くていいんだ!
「腹減った。何か作り置きあったっけ。」
米はあったからおにぎりにして、食いながらパソコンで預金とか色々調べた。来る前と変わってない。
財布の中身以外。…サカッティーからの情報料…。
「着物、どうすっかな。あやちゃんにリフォーム?邪魔だしなー。」
虫食いとか。オーダーメイドだから絹100%。そんなもん洗濯し辛いし、クリーニング出しても使わねえよ。
「お。みっちゃんおはよー。あやちゃんに代わってくんね?」
「佐々木、おはようではなくこんにちはだろう。少し待て。今来客中だ。」
午前で終わって、更に部活休みか。…入手経路内緒にしとこう。不幸になるってみっちゃん学習してるし。…さぁて、明日は学校行ってみっちゃんと遊ぼ。
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