文句あんのか | ナノ
見た目を考えて行動


サカッティーにはよく、SPにってスカウトされてたんだけどそれ以下だな。あれ?未満と以下ってどう違うんだっけ?

「遼。頼む。頭下げっから帰ってきてくれ。」

「下げられても得ねぇよ。プライドなんて俺欲しくねえから。」

「何ならいいんだ。」

「そーゆー話か?俺は好き勝手生きて遊べりゃ充分なワケ。」

金もそこそこあるんだし生き抜くだけなら問題無さそうな街。ちょっと物騒なぐらいがちょうどいい。

「遼は、昔の俺に似てんだよ。近藤さんに拾われる前の俺に。」

「よく引き合いに出すよな、誰それに似てるって。俺は俺以外の誰でもねぇのに一緒にすんな。」

人生経験全部同じ人間いたら驚くぞ。特に俺みたいなの。男ならとかありがちな事すら言われないぐらい勘違いされんだから。

「そりゃそうだ。どうしたって地球人であの馬鹿力は真似出来ねぇだろうよ。しかも女なんだから。」

あっさりスルーされた。どう言ったら真選組副長様は引き下がってくれるんですかね。いっそモルモットにしたいとか言ってくれりゃぶっ飛ばしてお尋ね者人生歩みますけど。

「じゃあ俺にこだわるのはなんでだよ。言っちゃアレだけど俺は男に嫌われがちだぞ?」

「2回も言えるか。」

「報われる努力とそうでない努力ってあんだよな。俺を捕まえ続けるとか?」

そこまで賢くねぇから考えんの好きじゃねぇし。好きなように歩き回って遊びたいだけだ。

「遼は…恐ろしい女だ。」

「女ってのは大概腹に鬼飼ってると思うぜ。陰湿なのが多いってだけで俺だって恨んでる奴はいる。」

産むだけ産んで消えた女が憎い。それと同じ性別なのすらイヤになる。否定出来ないのが悔しいけど、人間多少イヤなもん持って生きてんだって一人暮らしの4年で知った。

「強すぎんだよ、テメェは…。」

「そりゃ最強とか呼ばぐぇっ。」

ムリヤリ腕引っ張られて、ぎゅーされた。身長10センチぐれぇ差があんだけど刀が腹に。地味に痛い。

「色気のねぇ声だ。」

「地味に痛かった。つーか女子中学生に色気要求するか?」

「遼は変わるさ。変えてみせっから。」

「つーか素人。本題からだいぶ逸れてんぞ。」

真選組って言う檻に戻れって話じゃなかったっけ?そのつもりは全くねぇけど話は聞いてやった。

「だから、居てくれ。真選組に。」

「やなこった。」

「流れ読めぇぇ!!」

ラブロマ的なのは俺無理だって。おっしーが見たら号泣すんぞ嫌な意味で。

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