文句あんのか | ナノ
しっくりしすぎて


臨時隊員…つまりそりゃ制服着なきゃいけない。あんなクソ暑そうな制服を。実質着てダラダラ待機やってるだけ。刀持たせたら危険が危ないって全員言いやがった。バラミヅキ…お前の丁寧すぎてたまにムカつく日本語教えてやって。

「なぁ素人。刀の使い方ってさ、ノコギリみてぇな感じ?」

ノコギリは引く時に力入れるんだってはるるんが言ってた。アウトドア大好きだからなぁ…。

「袈裟懸けの時はそうだ…何があろうと持たせねえからなぁぁ!?」

チッ、途中で我に返りやがった。牙突とかやってみたかったのに。刀持てたらオールバックにしてみようとかいたいけな中学生の夢を砕きやがって。ガッコで髪上げたら見た奴らから怖いぐらい似合うって言われたんだよな。

「やっぱこれあちい。」

上着もベストも脱いでボタンキャミが見えないギリギリで外してんだけど。学ラン平然ときっちり着てるタマゴとかすげーなオイ。ミニスカセーラーまだマシだったんだな。冷暖房完備のガッコだし。

「遼、制服にケチつけ…」

またこっち見たら顔真っ赤にして黙り込んだ。確かにタイミングは悪かった。腹筋って弛むのか見てたし。傷痕だらけでもガン見されると微妙。思いっきり動揺されると…なぁ?怪我見られんのは慣れてんだけど、腹筋見られて喜ぶ趣味はねぇ。

「見て楽しいか?コレ。」

火傷、切られた、撃たれた傷痕しか残ってねぇ。何がどうなって俺に惚れたとか言われてんだ。お互いに不名誉な感じすんぞ。

「…よく生きてんな。」

「いっぺんにやられてたら死んでただろうな。4年ぐれぇかけてコツコツ。」

表に出しちゃいけないアングラっぽいあんな事やそんな事やってた。素性と育ちハッキリしてたからやりやすかったみてぇ。

「何をコツコツ増やしてんだ負の遺産みてーなモンだろーが!」

「いや俺に生産的な事って言うと喧嘩でボコボコにした野郎とか。」

「生産してねぇ!単に遼が叩きのめしただけだろーが!」

え、使い方違うの?加工も生産的じゃん。あかやんだって勝利の名の下間接的に相手すっげえボコボコにしてんだぞ?その事覚えてねえのがタチわりぃ。

「教科書と違うじゃねーか。」

「どんな教科書!?」

サダのきったねー字とみっちゃんのやたら小綺麗な字が書いてある教科書。数学はサダの協力で最終的に中の上な成績でした。…理科は聞くな。フレミングの左手だったか右手だったか忘れたんだよ!

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