文句あんのか | ナノ
Ｆｅ＝鉄
素人は顔真っ赤なまま、逃げた。期待を裏切らねえなぁ。純情だ。…まぁ、殺気立ってる今の真選組から逃げたらマズい。さがるんも監視に回ってるし安易には動けねぇ。
｢度胸ねぇなぁ。｣
にしても本気で暇だ。あーゆーのは一回こっきりだから効果あんだ。流石にこいつら病院送り全員とか無茶だ。犯罪者の仲間入りしちまう。そんな度胸ねぇぞ。性別と年齢勘違いされっぱなしだし。お茶飲んで口直ししとこう。
｢遼遼。土方さんに何やらかしたんでさぁ？｣
｢ちゅーしてみた。メチャクチャ気持ち悪い臭いしたぞ。｣
デパ地下…食いつくのか。いっそふれ回ってもらって遊ぶか？
｢遊び好きも程々にした方がいいぜぃ？絶対土方さん本気になりやす。｣
｢タイマンなら負けねぇ自信あんぞ。｣
刀なんて折っちまえばただの鉄だ。酸化鉄になんのかアレ。理科は暗記だから真面目に授業受けてねえんだよな。
｢そーゆーんじゃなくて。襲われますぜぃ？｣
｢返り討ちにすりゃいい。前にもガッコで寝てたら刺されそうになった。｣
普通にコンクリに叩き付けたけど、アレは真面目にヤバかった。サナゲンの爺ちゃんに感謝した。明鏡止水とか習って、気配読む練習もやったなぁ…。懐かしいのは遠いからか？
｢返り討ち…やりそうだけど微妙に違いまさぁ。ニブいんだな、遼は。｣
｢体格に合わない速さとか言われてたぜ。｣
こっちじゃ無名だけど。売られた喧嘩は買う主義だ。俺はガキだからまだ遊んでたいんだよ。
｢本気で面白そうな見せ物でさぁ。｣
｢瀕死の上司見殺しにしそうだなデパ地下って。｣
｢近藤さんにはやりませんぜ。やんのは土方さんだけでさぁ。｣
上司だろ。一応。超純情でも。奥手とは聞いてねえが結構遊んでたらしい。夜のお姉様方情報だからそんなに極端な間違いはねぇ。本気になれねえんだろうな。初恋引きずって棺桶に入りそうだ。
｢人情ねぇなぁ。瀕死の怪我人見捨てられる奴あんまいねーぞ？｣
｢土方さんを実力で瀕死にする女は遼だけでさぁ。馬鹿力もすげぇ。｣
｢馬鹿力は昔からだ。｣
自販機初めて投げたのは小６だったっけか？中学生になる前だったハズ。どーでもいいけど。
｢猫被れて、電柱振り回して自販機投げる女か。今年で１５なのが不思議でしかねぇ。｣
｢ホントなんだけど信じてもらえねえなぁ。｣
｢土方さんで遊べる女はそうそう居ないもんでさぁ。忠告はしたぜぃ。｣
保護してる人間襲うってどんな組織だ。人質にもなんねぇ俺だぞ？
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