文句あんのか | ナノ
だって楽しいじゃん


着せられた。更にウィッグと化粧までされた…さがるん…俺どっからどうツッコミ入れたらいい?化粧品あるっておかしい。

「…化けたな。気持ち悪いぐれぇ。」

「佐々木さん元々綺麗な顔ですから。男っぽい体つきと目が鋭いんで間違われるんですよ。変装いくらでも出来そうですね。マジ別人ですよ。口調さえ何とかすれば。」

「私の素を知らなければいくらでも騙せる、と言う事かしら?」

薄く笑って猫なで声の女口調。嫌がらせに役立つかなーって覚えた。見本はナンボでもいるからな。

「口調うまっ!…そう言えば、正真正銘女の人でしたね。」

「頭かち割るぞテメェ。」

「おーい山崎、ちょっと調べて来い…何女連れ込んでんだオラァァァ!!」

やっぱ素人、俺の事女と認めてなかったか。気持ちは解らなくもないが。騙してみたい!まーくんがやりたがるワケだ!

「や、山崎様…土方様、どうかお止め下さいませ!私のワガママで、山崎様は…。」

瞬時に涙を流すとか無理だからな。涙目も同じく。そこまで役者になれねえからさ。有難うドラマ!セリフ何となく引用気味。

「…」

ガン見されてんだけど。やっぱまーくんすげーや。立ち上がったら見抜かれるよな、コレ。むしろ声は真似しようが無い。モデル居ねぇから。遼君女装劇場状態だけど一応女だからね?と言うかここ、俺が借りてる部屋なんだけど。

「…遼だな?紛らわしい事しやがって。」

「だって貰ったから。化粧その他はさがるんがやったぞ。似合わねえのは俺が一番解ってっから。」

でもさ。微妙に素人が目を逸らしてんだけど。現実逃避してんのか!?着るのも脱ぐのも大変なんだぞ晴れ着って!クリーニング出さなきゃいけないし!防虫剤必須なんだよ!

「…そうか。山崎、ちょっとツラ貸せ。」

え、あれ?俺このまま?流石にこんな動きにくい格好でバズーカぶっ放されたらかわせるか怪しい。そして夜は生々しい怪談近藤君に頼まれてんだけど。

「よくこんなんで動き回れんな。世の和服美人尊敬出来るぞ。」

仕方ない。茶でも飲みながらさがるん待とう。帯どうなってんだコレ。千切るの勿体無いし。金襴緞子だっけ?金襴屏風だっけ?まぁそんなんだよな。神威の嫌がらせだったらどう仕返ししよう。あっちの連中はやりやすいんだけどな。

「あれ?沖田さんに面白い物って聞いたのに。お姉さん、知りません?」

万事屋がなんで真選組に来てんだ。デパ地下後で殴り飛ばしてやる。

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