文句あんのか | ナノ
細かく語られるから


土地の破壊作業はきっちりやってから、建築の本職に任せた。安くする為だ。んで特にする事も無く街を歩き回ってた。そして1人の女の子と目が合った。可愛らしいタイプ。おっしー辺りに引っ掛かる感じ。

「あ、あの…私、栗子でござりまする。」

「ん?はぁ。俺は佐々木遼。どうかしたのか?」

「私とお付き合いをお願いします!」

どう考えても交際申し込まれてんだけど。おっしー助けて今すぐに。あしらい方解らないから。下手に傷付けちゃ可哀相だと言われるのがオチだけど。

「俺女なんだけ」

「今すぐお茶に参りましょう!」

どうしてここの人達は話を聞いてくれねぇんだよ。何らかの危害を加えられなきゃ俺は手を出さない主義なんだが。女でも手加減はしないけどな。陰湿なのは特に。でもさ。真っ直ぐキラキラ見られて殴り飛ばせる程悪人じゃねぇ。子供好きだし。

「で、俺と付き合うって無理なんだけど。」

「遼さん…か、彼女さんがいらっしゃるのでございまするか?」

「彼女はいねぇけど俺」

「私、遼さん好みの人になってみせまする!」

「日本語間違ってっし好みって言われてもメチャメチャ困るんだけど。」

本気で誰か助けて。この際見知らぬ村人Dでもいいから。俺は同性愛者になれないし栗子さんそっちじゃないだろ!?俺の見た目考えると!後年齢間違われてるから明らかに!

「お、奥様がいらっしゃるのでございまするか?」

「いやいねぇけど。」

居たらとんでもねぇよ。女に嫁が居てたまるか!

「…何か、私に問題がございまするか?」

「お互いにある。流石に」

「私と一緒に克服致しましょう!」

無理だろ性別は!俺ガキだから!未成年かつ義務教育中のハズなんだから!話聞けよどこの娘だ!親の面を拝みたいって!

「明日、水族館に参りましょう!」

拒否権無し?明日か…女子トイレで証明したら諦めてくれるよな。こんなに押しの強い子って…。けごたん助けて!金の力で!

「行くのはいいけど俺は」

「お金の心配は要らないでございまする!」

金は俺も困ってねえよ。お前の将来心配してんだ。年下に心配されてんだぞ栗子さん。

「いや、だからな?ちょっと落ち着いてくれ。頼むから。」

「十時にお待ちしてございまする。」

にっこり笑って栗子さんは伝票持って会計へ。…誰か夢だと言ってくれ。夢オチにしてくれ。何が悲しくて女の子とデート!?サナゲンと歴史の勉強させられる方が二倍はマシだ!

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