文句あんのか | ナノ
便利なようで不便


朝。何かホントメチャクチャな事にコーヒーあるんだよな江戸。んでコーヒー飲みながらニュース観るのが日課。朝飯は昨日仕込んだモンを適当に。ぶら下がってる何かはスルーで一つ宜しく。

「天気予報当たんねえな。山吹ダブルス呼べねぇかなー。」

新芽もとい新渡米の便利な機能…じゃなくて特技。いやホント便利なんだよ。山吹行った時は大概聞くんだよ。野次馬(喜多)とセットじゃなくてもいいしな。泣いて逃げそうだけど。暇っちゃ暇なんだが行くとこ無いし。土地売買勉強するとしますかね。

「武家屋敷意外に安いな。街中は論外だけどやっぱ交通の便が良くてコンビニとかあるとなおよし。」

ぶっ壊して平地にするのは俺でも出来るし。そっからマンションか?リーズナブルなら食いつきそうだ。ただ建築は詳しくねぇしそういうコネ持ってる知り合い居なさそう。税金考えると家電付きは厳しいな。

「お姉さんに相談…そういやお登勢だっけ。詳しいかな。天井ブチ抜いたとこだったよな。昼飯食ったら行ってみるか。」

ぶら下がってる何かもジタバタしてるし。普通出血してんのに臭いしねぇ。丈夫すぎんだよ。

「テメェ俺を殺す気かぁぁぁ!?」

落ちてきた。ホコリだらけで睨まれてもなぁ…あかやんの赤目より怖くないんだけど。

「殺すなら完全犯罪目指すのが勤勉な犯罪者のモットーだぞ。脱獄だって努力するんだ奴らは。」

「犯罪者の心理なんざどうでもいいんだよ!つーか14才自称しといて奴らって知り合いかぁぁぁ!?」

知り合い。警視総監に頼まれて調べたんだよな。自由業はルールあるけど初心者の手口はえげつない。去年は裏が騒がしかったなぁ。派手に暴れたし。あっくんボコボコにしたり、年末掃除キャンペーンで酒も大量に貰ったりな。老酒まだ残ってんのに。

「大人の世界は難しいしまどろっこしいよな。」

そのまどろっこしさをぶっ壊して、俺は有り難がられた微笑ましい過去。若さの特権らしいけど。

「大人の世界って遼もそうだろーが!!」

「だから俺本気で今年受験生なハズだったんだよ。エスカレータだけど。」

ラケット持たせたら怖い連中で遊ぶつもりだったんだよ。かわむーの入れ替わりに限界はあるのかとか素朴な疑問がな。

「エスカレータぁぁぁ!?遼、大嘘だろーが!」

「こんなしょーもない事で騙して喜ぶのはまーくんだけだ!」

俺の変装しようとして挫折してたのを笑ってやった。身長がな…。

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