文句あんのか | ナノ
1日足らずで負傷


左腕キレーに。見て判るぐらいキレーに。折られて痛い。内出血は確定なんだけどさ。なんであいつ生きてんだよ。

「今度は、本気で戦おう。佐々木君。」

吐血しながら笑う人、怖いんだけど真面目に。しかも本気でって何?神威君本気じゃなかった?…笑えねぇぞ。一撃で左腕やられたし江戸って怖い。無意識で使ったけど、今滅茶苦茶痛いんだ脂汗出るぐらい。

「女も男も区別しないっていい意味で使ってくれよ、神威。」

「…へぇ、やっぱり女だったんだ。それじゃあ殺す気にはなれないや。」

「ついでに多分年下。俺14才だから。」

信じてもらえなさそうだけどな!みっちゃん、今ならちょっと気持ち解る。まぁ途中から急所狙わなくなった気がするし、死亡フラグ折った。腕と一緒に。

「…妹と同じくらいかな?多分。」

「へー。妹か。でも信じてくれてありがとな。滅多に信じてもらえねぇし。」

「佐々木君の子供は強くなりそうだからね。」

どこからどうぶっ飛んで子供?産んだとしてもオッサンだろ神威。晩婚化進んでるんだから!それ以前に俺が子育てする映像が出て来ねぇから。

「神威の子供が産まれる方が早いんじゃね?」

「要らないよ。俺は強い奴と戦いたいから。あ、阿伏兎。紹介するよ。彼女は佐々木…何だっけ?」

「遼だ。名乗ってないから安心しろ。」

結構でかめのオッサン。知り合いか?こいつも血の臭いがする。

「団長、これが彼女?冗談は止して下さい。遊びに行ったと思ったら地球人に吐血なんてさせられて。」

「地球人?え、お二人さん宇宙人?いや日本語話してんじゃん。」

世界共通語は英語だってかっちゃんにボロクソ言われてテスト前みっちゃんと勉強させられた俺の努力はどこに?

「天人って言うんだけど、まぁ異星人ではあるね。どんな生活してたの?天人知らないって。」

天人って異星人の事だったのか…黒船的なものとしか思ってなかった…!

「いや、うん。普通にガッコ行って遊んでた女子中学生。」

この際サナゲンでもけごたんでもいいから解説して。お願い。

「団長と戦って生き延びた女ねぇ…天変地異でも起きますか。」

「14才だって。嘘には見えないけど。」

「あのな、神威。そんな見え見えの嘘吐いても切ないだけだから。事実でも悲しいんだぞ。」

サナゲンとかみっちゃんとか可哀相なんだぞ。からかう気にもならなくなったぐらい。

「覚えとくぜ、佐々木遼。地球人の女にしちゃ強いってな。俺は阿伏兎。」

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