文句あんのか | ナノ
ご近所さん怖い


超履き慣れない下駄で190に底上げされてんじゃねぇかなーなんて悲しくなりながら家探し中。銀行使えたんだがどんなマジック?ちょっと髪型変えたぐらいで誤魔化せる地味な面でも身長でも無いし。開き直っていつも通り歩いてる。

「ここか。」

裏路地の家具付きで結構リーズナブルな値段。次は荷物置いて職探し。隻眼に女物みたいな着物の野郎は気をつけろって言われたけどさ。にこにこ笑いっぱなしの奴はもっと危ないと思う14才。とんでもねぇ化け物に見えるのは俺の気のせい?

「あ、どーもこんちは。今日引っ越してきた佐々木です。」

ガチに目が合ったから挨拶だけしとけ俺。そしてさり気なく立ち去れ!晴れてんのに日傘ってどんだけ紫外線嫌いなんだ!?暑いのは俺も大嫌いだがちょっと涼しいぐらいだぞ今日。

「はじめまして、佐々木君。昨日の暴れっぷりは見事だったよ。俺は神威。宜しくね。」

血の臭いプンプンさせて宜しくはねーだろ初対面だけど。しかも見てた?ミニスカセーラー服で電柱振り回すの見た?普通宜しくしたくないはずなんだけど俺間違ってる?

「あぁ…んじゃ、用事あるんでこれで。」

背を向けた瞬間蹴り飛ぶとかどんなバイオレンスな街なんだここ!?コンクリ抉ってんじゃねーか急所当たってたら死ぬ。いや俺もコンクリ抉って怒られたよ?スミレちゃんに。ガッコ行く度どっか破壊するから。蹴りじゃなきゃ無理だって言ったけど。

「強いのかな?狙いは間違ってないはずなんだけどな。君は夜兎?でも傘持ってないし。」

「やと?あの兄ちゃんいきなり蹴りはねーだろ。喧嘩はそれなりに敵意出してお願い。怖いから。その気になれねえから。」

にこにこしながら殺人的な蹴りとか真っ当な人間じゃねぇよ。昼間に喧嘩売られるの珍しいけど。

「夜兎を知らない…でも侍でも無いみたいだし。佐々木君、君何人?」

「日本人。」

容赦なく拳が飛んでくる中細かい説明できる奴いるのか!?いやマジでレンちゃんかサダかバラミヅキ呼んでプリーズ!俺説明無理だから!へし折る気で殴ったのに腕痺れたとか頑丈すぎんだよ!殺人犯になれと言ってんのかこいつは?!

「佐々木君、殺す気で来ないと死ぬよ。」

「よく言ったあの世への片道切符くれてやる。安心しろ、ダチも道連れにしてやっから!」

下駄脱いでやりました。左腕折られました。奴も内臓破裂ぐらいやってておかしくない。血吐いてるし。やっぱ俺はこういう生き方しか出来ないのか。

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