文句あんのか | ナノ
言っちゃいけない


「出た!俺様ナルシーってなんで佐々木んちいんのか英語で簡潔に述べよ!」

「マオ、けごたん英語ペラペラの氷帝で一番成績のいい金持ちの坊ちゃまだからゆとりとか無縁。」

「と言う訳で話さなくていいです。」

「昨日刺されて安静にしろっつったのに、痛み止め無しで動き回りやがったな遼…。」

「いやうん、安静に喧嘩しなかった俺を褒めて?そして今日の晩飯中華だから辛いぞ。」

「タンタン麺か?」

「いやメインは麻婆茄子。安売りしてたからつい多めに買っちまった。スパイス足りるか怪しい。」

「何が足りねぇんだ?」

「山椒と豆板醤。」

「直ぐ持って来させる。」

「…金持ちの感覚って解んない。」

「帝人、解らなくていいし俺もナルシー跡部様とは初対面だから。」

「来良は評価が低いので有名だな。氷帝とは真逆だろ。」

「けごたん、ホントだから言っちゃいけない事あんだし可哀想だろ。コーヒーの豆は何がいい?」

「大概ブルマンだからな、たまにはキリマンジャロにするか。」

「何このいたたまれなさ。佐々木って金持ちの子供だっけ?」

「あーん?佐々木の父親は大手外資のニューヨーク支部長だぞ。このマンションだって名義は佐々木の父親だ。」

「…ある意味別次元で生きてる筈なのに平和島さんと喧嘩して勝った女の子…しかも中学生…。」

「コーヒーお待ちっ!けごたん、来たぞ。」

「あぁ。」

「…イケメンと言うか人形みたいに綺麗な人だ。」

「俺様でナルシストかつ自意識過剰じゃなきゃけごたんと俺は喧嘩しなかっただろうな。」

「したの!?」

「蹴りを一発お見舞いしようとしたら邪魔が入ってけごたん無傷。」

「ポジティブに考えろ俺!あんだけ美形なんだから美人の知り合いの20人や30人いるはずだ。紹介してもらうべき!」

「…氷帝のお嬢様がマオを相手にするとは思えねぇんだけど。」

「同感。青学も相手にされなかったよね。佐々木君と知り合いだから。」

「三年になってから学校じゃ比較的大人しくなったんだぞ?喧嘩は売られなきゃ買わねえ。」

「ネットでもまだ騒がれてるよ?」

「ミカちゃん意外と情報通なんだな。」

「これだけありゃ足りるだろ。」

「あぁ。潜伏先にもばらまける量だな。」

「犯罪者みたいに言わないで怖いから。」

「跡部君、君に頼みがあるんだ!」

「断る。」

「いきなり俺様ナルシー呼ばわりした相手に頼まれてもね。」

「遼、スパイスの礼に本借りるぞ。」

「どーぞ。」

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