文句あんのか | ナノ
こんなのも愛する
学校帰りに買い物をして、エレベーターから降りると臨也が立っていた。
「やぁ、遼ちゃん。」
「久しぶり?ざっくん。中学生に用か?」
「うん。晩御飯と新しい情報交換。」
「そりゃ構わねえけど今日客来るぞ?」
「みっちゃん?ユキチャン?おっしー?」
「大穴けごたんだ。庶民の味が食いたいって今日は純和風の手塚家仕様。」
ドアを開けて当たり前のように入っていく2人。
「俺としては有利かな?跡部景吾と顔見知りになれるんだし。」
「サカッティーの方が有利じゃねぇか?つーかさ、なんで鍵勝手に作ってんのに待ち伏せ?」
「遼ちゃんが驚かないかなって。予想通り驚かなかったから残念だ。」
「最初は驚いたけどな。へーちゃんまだざっくん仕留められてなかったんだなって。」
「微妙にポイントずれてるから遼ちゃんは本当に飽きないな。」
欠伸をしながら恥じらいの欠片も無く着替え出す遼だが、臨也はつまらないのでスルーしている。
「人間ホント好きだな。ざっくんの中じゃ一応人間扱いなのが救い?怪獣だ核弾頭だ呼ばれるからな。」
「怪獣だったらミサイルで死なないし核弾頭だったら被害甚大だからね。まぁ遼ちゃんの制服姿は女装にしか見えない。」
「ざっくん、それは主観か?それとも第三者視点か?似合わねえ自覚はあるぞ一応。」
「第三者視点。遼ちゃんはバカなのか賢いのかまだ判らない。」
「バカだと思うぞ?へーちゃんと殴り合いする女子中学生は俺ぐらいだ。」
着替えが終わると、いつものようにコーヒーの支度と料理開始。ただし、会話が凄まじく不似合い。
「中学生にして静ちゃんに勝つ、関東最強。流れ弾ならぬ流れ自販機で喧嘩になるからね。」
「アレかなり痛いんだぞ?キレるなって言う方がいかれてる。」
「普通の人は気絶するか逃げるんだけど遼ちゃんは人間投げるからなぁ…。」
「キレると見境なく投げるからな。理性的に何でも出来るのは」
ドアが開き、跡部がスタスタと入ってきた。勿論樺地は不在だ。
「遼。上がるぞ。…先客か?」
「けごたん、タイミング最悪だな。コイツは一本切れてるぞ。」
「はじめまして。俺は折原臨也。宜しく。」
「氷帝の跡部景吾です。」
「うわ新鮮。けごたんが丁寧に話してんの。ご飯まだだからコーヒー飲んでろ。ざっくんにおちょくられながら。」
「遼ちゃん、初対面の善良な中学生をおちょくる趣味はないよ?」
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