文句あんのか | ナノ
似てるんだよね


「ガキンチョ1人に幹部寄越すたぁ、サノも相当な物好きだな。」

「カスがとっととヴァリアーに入らねえからだ。」

到着するなりザンザスと面会だが、空気が悪い。嘲るように笑う遼、不快感も露わなザンザス、どちらも見下す事が大得意。

「ルッスに聞いたんだけどよぉ、七カ国語マスターしなきゃ話にならねえんだろ?安全がタダの国で育った中学生にゃ無茶な話にしか思えねぇ。ましてや英才教育受けたワケでもねぇガキンチョだ。」

「覚えりゃいいだけだ。脳みそに何千ものカスのデータ叩き込んだんだろ。使えねぇカスを散々殺したカスが、日本で平和に生きようなんざ笑えるぜ。」

「オブラートに包んだつもりは全くねぇんだけど、やる気ねぇから。」

嫌みをこれでもかと詰め込んだ言葉の応酬。ザンザスは沸点が低い。しかし遼を相手にただでは済まないと熟知している。要は、手を出した方が負ける。

「…カス鮫はしくじりやがったか。」

「いーや?受験生の敵は堅実にやってると思うぜ。問題は、俺がサノよりずっと若い事。んで、スレたガキだって事。」

「なら、カスの脳みそでも解るだろうが。」

「受験生の敵と婚約するか死に物狂いで外国語勉強してヴァリアーに入るか、どっちかしなきゃ総攻撃、だろ?または両方。モンタン使われたら死ぬな。」

制服のままなので、足を開くような真似はしないがソファに寄りかかって足と手を組んだ。口だけが笑っていて、目は据わっている。違うか?と言わんばかりで負けるつもりは無い。

「なら、選べ。」

「サノ、質問。スペルビ・スクアーロが入籍前に死んだらどうすんだ?除隊ってアリか?」

「カス鮫が死ぬならお前は自由だ。除隊はさせねえ。どちらにしろイタリアで過ごさせる。」

露骨に顔を歪ませた遼。上手をいきやがった、と溜め息を吐いた。

「…すいません俺一応親父が生きてんですけど。イナメリカだけど。」

「アメリカか。何とでも誤魔化せる。」

「力ずくって大人気ないぞサノ。第一受験生の敵が本気で、俺に惚れてんのかすら怪しい。」

「…大概ニブいなドカスが!」

グラスを投げられたが、遼は首を傾げて避ける。

「それにさ、俺ってかなり野郎に嫌われんだよ。確かに嫌いじゃねぇし、一緒にいてしんどかねぇ。それが恋だとか」

「ゔお゙ぉぉい!遼が来たってマジかぁぁ!?」

「うるせえカス鮫!!」
「黙っとけ騒音!!」

テーブルと椅子がスクアーロ目掛けて直撃した。

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