文句あんのか | ナノ
視覚的にも殺人的


リボーンに与えられた無理難題、遼について調べろと突きつけられたツナ。登校もなかなかしない、自宅にいる事も少ない、ないない尽くしの遼を追い掛け回すのは至難の業だ。

「謎が多すぎてどこから調べたらいいのかわかんないよ…。」

「ツナ、佐々木はたまに俺んちで飯作ってくれるぞ?美味いんだよな〜佐々木のカレー。」

「カレー!?ルー入れるだけじゃん!」

「いやいや、粉から選んで作ってんだよな。いいお嫁さんになれるって佐々木は。」

次に作ってくれるのは何かな〜、と上機嫌な山本。

「お嫁さんにする人いるの?あの佐々木さんを。」

「縫い物も上手いんだよな。親父の作業着のほつれちょいちょいって直したらしいし。」

「…ゴメン、脳が想像するのを嫌がってる。」

包丁片手に料理も怖すぎる上に、針を片手にちまちましている姿も想像したくないツナ。頭が痛くなりそうな光景だ。

「おはようございます十代目!…何を吹き込んだ野球バカ!?」

「いや、単に佐々木のご飯が美味いのと手先が器用って話しただけだぞ?」

「佐々木のビーフストロガノフは確かにそこそこ美味かったな。それがどうかしましたか?十代目。」

「食べたの!?」

勇気ありすぎだよ!とツッコミを心で入れるツナ。

「一回食ってみろって!ホント美味いから!」

「怖いから!包丁飛んできそうだから!」

「あれ、佐々木だ。十代目!聞いてみましょう!」

ズルズルと引きずられて遼の元へ向かうツナ。制服をきっちり着ているが、顔と身長差が怖さを際立たせている。

「よぅ佐々木!ツナが佐々木の事聞きたいって!」

「朝っぱらからハイテンションだな星君。んで、何が聞きたいんだ?俺もちょっと気になる事あるし。」

「佐々木さんって、料理の他に何が出来ますか?」

「掃除以外は大概。やる気なきゃやんねえ。でさ、マグロのお母さんってハニーちゃんの仕事知ってんのか?」

「え?いや、聞いた事が無いです…。」

片手を顎に当てて目を伏せる遼は、スカートでなければ絵になる。

「成る程な。…こりゃ蛇の道は蛇、あっちに関与させない方針だった可能性があるか。」

首を捻ると共に、銃弾が遼の髪を掠めた。

「殺気丸出しで打つってこたぁ姫ちゃんじゃねぇな。さっさとガッコ行った方がいいぜ。フォローしねぇから。」

腕を振った途端、遼の右腕には紐が握られていた。チャリ、と手にはベーゴマがあった。

「行きます!」

ベーゴマって武器になるの?と思いながら走って学校へ行くツナ達だった。

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