文句あんのか | ナノ
歯医者さんにありがち


ベーゴマを大量に押しつけられたものの、一度に三つが限界の長さの紐。充分長いような気もするが、攪乱や不意打ち、加えて刃物相手にある程度強度を高めておくべきじゃないか?と珍しくまともな考えをしているとランボとイーピンが目に入った遼。ギラリ、と肉食獣のような目がランボの頭に向けられた。

「ランボ、ブドウ飴食べるか?」

「ら、ランボさん怖くないもんねっ!」

明らかに怯えながらも、子供らしく食べ物には弱いランボ。遼は意外と食べ物と言うか、食品を近所の皆さんに渡されて子供にあげているのだ。

「ランボ、ちょっと大人しくしててな。ちょっと痛いけど我慢してねー。」

プチプチブチッ!とランボの髪の毛が抜かれた。不幸な事に、ツナ達が居合わせている目の前で。

「…佐々木さん。それ、何に使うんですか?」

「ちょっと編んで紐に使う。そんだけ。」

「人間の髪をぉぉ!?」

「意外に丈夫だって保健室に置いてあるシャマル秘蔵のエロ本に書いてあったから試しに。」

なんてもん読んでんですかアンタ!?とツッコミたいのは山々だがランボが泣きじゃくっている。

「何泣いてんだよ。ハゲるワケじゃねぇし。髪の毛の五本ぐれぇで騒ぐな。」

「うわぁぁぁん!!」

ジャコッ、と十年バズーカをぶっ放したランボ。ゆっくりと十年後ランボが現れる。

「ホラ見ろ。ハゲてねぇじゃん。」

「そういう問題…ですよね佐々木さんなら。」

十年後もピンピンしていて変わらず強そうな気がしてならないツナ。

「お久しぶりです、若きボンゴレに…」

甘いマスクで微笑んだランボの笑みが、遼を見た瞬間固まった。

「これ、久しぶりってか初対面じゃね?」

「あぁ、佐々木は十年バズーカの話は聞いてても実物は見てねえな。十年後の佐々木ってあんま変わらなさそうだけどな。」

「あータッパは変わって欲しくねえな。体つきは多少変わるだろ。シャマル曰く俺って成長が遅いらしいから。」

「…そう言えば、女の人でしたっけ…。」

全員がランボを見た途端、遼にむけて平謝りを始めるランボ。夜這いではなく寝込みを襲って仕留めようとしたが失敗した、と暴露している。反省も後悔もしているし二度とやりませんとまで言っている。

「…マグロさ、予知能力とかねぇ?何やったんだかサッパリわかんねえ。」

「ありませんっ!…多分返り討ちにしたんだと思いますよ、佐々木さんなら…殺す気でやります。」

その後、スクアーロの髪など試した結果、スクアーロ並みに長いミサンガを編む事で妥協した遼だった。

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