文句あんのか | ナノ
並盛以外は平和かも


殴り合い専門、と豪語する遼にリボーンは様々な武器の使い方を教えるべく、あれこれ試させていた。

「釘バットなぁ…握り潰しそうで怖いぞ俺。」

「確かに遼の力は強いからな。キレると更にパワーアップする事を考慮するとヘタな金属持たせられねぇし生かさないのも勿体無いぐらいだ。」

「折らない努力したら仕留められねぇだろ。」

かなり難航している。その場しのぎで銃弾は自販機などを盾に防御し、近寄ろうものなら長身から繰り出される殺人的な拳や蹴りが待っている。長距離戦は投げるものが無ければ、攻撃も出来ないのだ。投げるものが非常識だが遼だから、と看過されている。

「家庭教師をつけるにも遼より強くなきゃ意味がないからな。」

「学力的な家庭教師くれ。丈夫な奴。」

山本と同類に近いが、集中力は桁外れ。その気にさせるまでの道のりが長すぎるのだ。獰猛、凶悪、残忍、冷酷と生半可な者では歯が立たない上、上から目線が大嫌いというのがハードルを果てしなく上げているので、自学自習している。情報収集能力も高いので、必要なら勉強する程度には勉強嫌いと言い切れない。

「キレた遼を実力で押さえ込める家庭教師なんていねーぞ。」

「俺売らなきゃ買わない主義なんだけど。好きでスカート穿いてるワケじゃねぇし性別に罪は無い。」

至極ごもっともな意見ではあるが、雲雀と並び強さと圧倒的な存在感で生徒からは恐怖の対象だ。

「制服を変えるにしろ特注は間違い無いからな。」

「身長伸びにくくなるってヤニ吸ったけど飯不味くなったから止めたし。」

作るからには美味しく食べたい、気持ちは解らなくもないが中学生らしさがただでさえ無いのに、死滅しかねない理由だ。

「話を戻すけどな、ナイフはどこまで投げられるんだ?」

「高さと標的までの長さによるけど動かない標的を狙う直球なら中距離になる。王子とやり合って投げ返したからな。」

いやアレ貧血で死ぬかと思った、などと遼は軽く言っているがシャマル無しでは長期入院間違い無しの大怪我だったのだ。ベルも遼もキレて大惨事になった。白いカーペットが赤くなって血生臭くなっていたのだから。

「…ヴァリアーのベルフェゴールとやって生き延びたのか。」

「そ。王子ワイヤー使うなって頼んだのに使いやがってモッズコート布切れにしやがった。」

洋服に拘る余裕すらある遼だが、その体には無数の傷痕がある。勿論、ベルもただでは済まなかったデスマッチだったのだ。結局、遼はコレと言う武器が決まらなかった。

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