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ゴジラと太郎誕生日

2011/03/14 17:47

いつ、どこに現れるか解らない超常現象扱いされている遼だが。今日は何か大きな箱を抱えて氷帝に出現した。

「ちーっすおっしー。サカッティー今どこ?」

「…多分職員室か音楽準備室やけど…ソレ、何や?めっちゃ怖いわ。」

「は?コレ?バースデープレゼントフォアサカッティー。」

「何もカタカナ発音せぇへんでええわ。今日監督の誕生日…誕生日!?」

何気なく呟いた忍足だが、網越しに遼へ掴みかかりそうな勢いだ。榊は、毎年ブルジョアな方々にバースデーパーティーを開かれている。
跡部も名代参加させられるようなものだ。

「だぞ。ま、サカッティーは食い物飲み物系困らねえから俺流だけど。」

当たり前、と言わんばかりに箱を肩に乗せる。ケーキなどではないのだ。

「遼!場違いやあらへんよなそれ!」

「ある意味場違い。でも中身見たらサカッティーのオトモダチはひっくり返るかもなぁ。」

あくどい笑みで、手を振りながら校舎に向かう遼を忍足は見送るしか無かった。跡部にサボるな、と怒鳴られるまで。

「Helloサカッティー。はい誕生日おめでとう。」

「…この年で学生に祝われると言うのも妙な気分だが…有難う。」

遼の好きな黒をベースに、華やかなリボンの箱を受け取った榊は。

笑みのまま固まった。

食べ物の重さではない。それもそう、相手は遼だ。最強と謳われる、女子中学生であり暇つぶしに情報を売り買いする。

「知らない人が見たらただのプリント。でもサカッティーにはかなり役立つプリントだぞ。プリンタのインク無くなるまで印刷したからな。」

「…そう、か。」

有り難いような有り難くないような。遼の誕生日プレゼントは一癖以上ある。
祝う気持ちはあるが、からかいたくなる中学生なのであった。

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