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ゴジラ小咄

2011/03/12 15:11

しっくり!


青学定番罰ゲーム、制服交換をした乾。184センチもの上背に、青学女子制服は見事に似合わない。

「ま、1日の我慢だ。汚したらゴメン。」

「汚す確率79%がよく言うな。ウェストが苦しいんだが…。」

「だってサダ、俺ベルト無いとズボン下がる。」

遼のあっさりしすぎた、しかし説得力溢れる言葉。いくらゴツいと言っても女子中学生としては、だ。
乾は本日何度目か解らない溜め息を吐いて、ふと思い出した。

「明日から期末テストだったな。佐々木が来る訳が解った。」

「…明日からだったか?」

明らかに動揺している遼は何もしていなかった。ノート写しも、勉強も。

「明日だ。世界史、数学、化学の3教科…」

11組前で話していたのだが、遼は凄まじい勢いで自分のクラスである1組に走り出した。多数、生徒にぶつかって転がしているが遼だから当たり前である。
教室に戻るなり

「みっちゃぁぁぁん!全教科ノート貸して!!」

手塚向けてベアハッグをするかのように走り寄った。肩を掴まれ、ガクガクと揺さぶられる手塚。
傍から見ると、男子中学生2人にしか見えない。

「解ったから揺するな。」

「みっちゃん有難う!!愛してる!」

更に抱きついた。女子達は色めき立って、嬉々として話し始める。遼は乾の制服を着ているから、余計に見えてしまうのだ。

「抱きつくな佐々木!それと最後のは何だ!」

「え?愛してる?よくやってんだけど。感謝と親愛を込めて、友情的に愛してるって。」

中途半端に、女の子がよく使うと聞いた事をやってのける。言われる側の迷惑など考えないのだ。
遼を好いていると周知されている手塚には、余りにも気の毒な話だが。

「…誰彼構わずか?」

「最近は嫌がらせにサナゲン。いやぁユキチャンの笑顔怖くなってさ。サナゲンフリーズしたし。まーくん爆笑!」

説明を求める以前に、遼の突発発言に耐性が無いとそのまま丸呑みする。質の悪い事を言う、仁王と悪友をやれるだけある。

「とりあえず…英語と数学と世界史と物理化学なら持っている。」

「貸して、みっちゃん。暗記モンはイケるから。」

揉み手をしながら、笑みを浮かべて見下ろす遼。ただし、声色が甘えるようなのがかなり不気味だとクラスメート達は言うに言えないのであった。

ギャグ一色にしてみました。季節はいつでもいいです、ハイ。

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