くろあか | ナノ

 七話 お楽しみは最後




そのあとはとりあえずごはんにした。

ここのホテルはルームサービスはないみたいなので
くる途中に買った食材で簡単なものを作った。



「さっき話したけど、念にはいろいろな使い方がある◆」

「そうですね」

「念というのはそれぞれ違う能力があるんだ◆」

「ちがう、能力?」

「そう◆人の個性によってタイプが分かれてるんだ◆」

「個性…タイプ?」


いまいちピンとこない。

ヒソカさんの説明を大人しく待った。



「大きく六種類にわけられる◆強化系、放出系、操作系、具現化系、変化系、特質系」

「ほんとにいろいろあるんですね」

「これによってオーラの性質が変わってくるんだよ◆」

「…ヒソカさんは?」

「ボクは変化系◆オーラの性質を変える」

「へー!」

「マスターはそうだな…具現化系…かな◆」

「わたしはどれですかねー?」


ちょっと気になる。

名前を聞いたかんじだと強化系は強そうだ。
操作系なんかも使い勝手がよさそうだし…



「ボクの考えたオーラ別性格診断だと…」

「オーラ別性格診断?」

「そう◆念はその人の個性、あと才能なんかに左右されるからね◆」


なんか血液型診断とか星座とかみたい。

わたしはどれに当てはまるんだろうか?



「んーゆあは強化系かな?単純で一途◆あ、でもマイペースっぽいから操作系?」

「ヒソカさんは変化系…でしたっけ?」

「そう◆変化系は気まぐれで嘘つき◆」

「すごい!合ってますね!」

「こら◆」

「いひゃいいひゃい!」


ほっぺをつねられた。
ヒソカさんが自分で言ったのに!




「ゆあのほっぺはやわらかいね◆」

「…うう、それ楽しむためだけにやってたんですか…」


ニコッ、と笑うだけでその先は言わなかった。



「水見式、という方法で念の系統を調べられるからね◆」

「水見式…?」

「そう◆まあそれも明日の修行と一緒にやろう◆」

「…ヒソカさんはお楽しみは最後にとっておく派なんですね」

「そう◆最後の最後までとっておく◆」

「…むう」


わたしはどちらかというと先に
食べてしまう方なのではやく知りたかったのに…

まあヒソカさんがあした。というんだから
それはどうしようもない。あしたのお楽しみにしよう!



その日はヒソカさんに指導してもらいながら
凝、円、堅、流などを復習した。


「ゆあは素質あるよ◆」


ちゃんと毎日修行やってたんだね、えらいえらい◆

とまたも頭を撫でられ褒められ
なんだか悪い気はしなかった。




「(一日でも早く…強くならなきゃ)」

「(ヒソカさんの足でまといには、なりたくない)」



そう思いながらその日は眠りについた。



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