そのあとはとりあえずごはんにした。
ここのホテルはルームサービスはないみたいなので
くる途中に買った食材で簡単なものを作った。
「さっき話したけど、念にはいろいろな使い方がある◆」
「そうですね」
「念というのはそれぞれ違う能力があるんだ◆」
「ちがう、能力?」
「そう◆人の個性によってタイプが分かれてるんだ◆」
「個性…タイプ?」
いまいちピンとこない。
ヒソカさんの説明を大人しく待った。
「大きく六種類にわけられる◆強化系、放出系、操作系、具現化系、変化系、特質系」
「ほんとにいろいろあるんですね」
「これによってオーラの性質が変わってくるんだよ◆」
「…ヒソカさんは?」
「ボクは変化系◆オーラの性質を変える」
「へー!」
「マスターはそうだな…具現化系…かな◆」
「わたしはどれですかねー?」
ちょっと気になる。
名前を聞いたかんじだと強化系は強そうだ。
操作系なんかも使い勝手がよさそうだし…
「ボクの考えたオーラ別性格診断だと…」
「オーラ別性格診断?」
「そう◆念はその人の個性、あと才能なんかに左右されるからね◆」
なんか血液型診断とか星座とかみたい。
わたしはどれに当てはまるんだろうか?
「んーゆあは強化系かな?単純で一途◆あ、でもマイペースっぽいから操作系?」
「ヒソカさんは変化系…でしたっけ?」
「そう◆変化系は気まぐれで嘘つき◆」
「すごい!合ってますね!」
「こら◆」
「いひゃいいひゃい!」
ほっぺをつねられた。
ヒソカさんが自分で言ったのに!
「ゆあのほっぺはやわらかいね◆」
「…うう、それ楽しむためだけにやってたんですか…」
ニコッ、と笑うだけでその先は言わなかった。
「水見式、という方法で念の系統を調べられるからね◆」
「水見式…?」
「そう◆まあそれも明日の修行と一緒にやろう◆」
「…ヒソカさんはお楽しみは最後にとっておく派なんですね」
「そう◆最後の最後までとっておく◆」
「…むう」
わたしはどちらかというと先に
食べてしまう方なのではやく知りたかったのに…
まあヒソカさんがあした。というんだから
それはどうしようもない。あしたのお楽しみにしよう!
その日はヒソカさんに指導してもらいながら
凝、円、堅、流などを復習した。
「ゆあは素質あるよ◆」
ちゃんと毎日修行やってたんだね、えらいえらい◆
とまたも頭を撫でられ褒められ
なんだか悪い気はしなかった。
「(一日でも早く…強くならなきゃ)」
「(ヒソカさんの足でまといには、なりたくない)」
そう思いながらその日は眠りについた。