「ソラ」
「あ、ししょ〜!」

累と別れた後、宙は名前を呼ばれてその人物を目の入れると、嬉しそうにそばに寄っていった。

「今ししょ〜と同じ色の人に会ったんだけどししょ〜の友達?」

師匠と呼ばれた彼は緩く笑顔を浮かべながら、

「ソウ、ボクの大事なお姫さまだヨ」

そう言った。

「う〜ん、今のししょ〜、あの人と同じ色をしてます!宙はししょ〜の笑顔が大好きな〜!だから笑ってほしいな〜!」

宙はそう言って笑う。

「自分で蒔いたタネだから悲しんではいけなイ。ボクは最善の道を選んだはずダ。累ねえさん、君が笑っていられるなラ、ボクの魔法はきっと間違っていなかっタ、そう思えるかラ」
「ししょ〜?」

自分に言い聞かせるようにひとりごちる彼を宙は不安げに見上げる。彼はそんな宙を安心させるかのように、頭を撫でて笑顔を浮かべた。



20171026
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