※学パロ


2コ下のリナリーは誰もが認める美少女。艶のある黒髪とか(そのことに関してはユウもだけど、いや絶対リナリーのが綺麗だけど!)、真っ白な肌とか、細くて長い脚とか。おっきな目、形のいい鼻、淡いピンク色の唇。ああもう彼女のことを語りだしたらとにかくキリがない。可愛いんだ。今だってほら、俺の目の前で幸せそうにチョコレートケーキを食べている。おいしい?って聞いたらうん!って。うん!って!チクショー可愛い!


「どうしたのラビ、急にうずくまっちゃって」
「ん?!いやっ、なんでもねえさ!」
「ほんと?」


小首を傾げて上目遣いとか反則ーっ!心配性も度が過ぎると小悪魔だ。リナリーは不思議そうな顔をしながら再びチョコレートケーキを口に運んだ。そしてとろけるように笑顔になる。(っ可愛い)ずっと見ていたいけど、さっきみたいに(身悶えて)リナリーに良からぬ心配をさせるのは嫌だ。俺は使い潰したスクールバックから一冊本を取り出し読み始めた。(リナリーに借りた人気の携帯小説だ)読み始めるとこれが意外にハマってしまい(俺は馬鹿か)、ふと気が付くとリナリーがじいっと俺のことを見つめていた。


「あ、ごめん!食べ終わった…よな。もしかして結構待ってた?」

「え!あ、ううん!」


謝りながら聞くとリナリーは少し赤くなった。全然怒ってない(まあリナリーならこんくらいのことじゃ怒らないだろうけど)、でも赤くなる意味がちょっとわからなかった。


「あの…読書してるラビって大人っぽい…ていうか……そ、の」


かっこいいから、と聞こえるか聞こえないかくらいの声でリナリーは小さく呟いた。
なんだこれ、なんだこの可愛い生き物。なんて言葉を返せばわからなくて思わずリナリーを凝視してしまった、多分顔は赤いと思う。(熱いから)


「あ…、や、やっぱ今の取り消し!なし!だめ、こっち見ないで!」
「ええ?!なんでさ!俺今めっさ嬉しいんだけど!」


向かい合う席から勢いよく立ち上がって逃げようとするリナリーを捕まえ隣に座らせる。呆気なく座らされたリナリーは顔を俯かせてこっちを見てはくれない。そっと両手で顔を包み上げさせると、真っ赤になりながら目をそらされた。(う、わ)「だめ、はずかしい」と言い切らせる前にその柔らかい唇を塞ぐ。驚いて俺の胸を押してくる力も全部抱き締めて、何度も角度を変えて啄むようにキスをした。今日は席運がよかったのか店の最奥で気づかれることもないだろう(たぶん)。舌を入れようとしたらさすがに脚をばたつかさせられたので諦めて離す。さっき以上に赤くなった顔で睨まれた、けど、可愛いだけ。


「リナリーが、俺を煽るようなこと言うから」
「あお…っ?!」
「ったく、可愛いすぎ」


もう一度抱き締めるとリナリーは遠慮がちに腕をまわしてきた。(ああもう!)今日はこのままさよならなんて出来ない。俺を煽った代償だ、覚悟しといてさ、リナリー。


僕の幸せは、君そのもの。


2010.10.08


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