甘えるのも実は作戦? ※マスレン マスターの設定とか特に無し。 一言で言えば男で変態な青年。 それでもよければどうぞ! 「ますたあっ!あのね、あのねっ」 ぱたぱたと忙しなく俺の周りをくるくると回るレン。 起床して会った瞬間、襲いたくなるなんて思わせたレンは天使どころか女神!! 決して俺の理性が脆い訳ではない。 いや…先日襲ったばかりだったかな。 彼を購入した時から同じような毎日を送っている。 自分で言うのもなんだが、レンは俺にぞっこんな可愛いショタで猫のようにすりすりと甘えてくれる。 しかも未だに襲われているという自覚が無い天然さ。 俺のツボにストライク過ぎる!! …だが。 「…ますたあ!!聞いてるの!?」 「…え?なんだ?」 「僕の話聞いてくれないなんて…ますたあのバカ!お兄ちゃんに聞いてもらうからいいもん!」 「あっ、レン!!」 …行ってしまった。 そう、俺のツボにストライクで完璧なレンだけど、一つ足りない物がある。 レンは…カイトのことが一番好きなのだ。 少し目を離すとどこかに行ってしまって、見つけたと思えばカイトと言えないようなことしてたり。 誰が一番好き?って聞くと迷わずカイトって言うし。 …俺、悲しいんだけど。 購入した当初はあんなに「ますたあますたあっ」って甘えてくれたのになぁ… カイトを購入した途端レンの目線はカイトを向いて。 二人の愛を阻止しようとミクオやがくぽも迎えたが、あいつらもレンに釘付けになって逆効果だったし。 …ん?今気づいたが、俺すごく哀れな奴みたいになってんだけど。 実際、幸せだったりするんだよ?レンとカイトがイチャイチャしてるのを見て萌えるのもありかなとか思い始めてきたしね? レンはカイトのところに行ったからどうせ帰って来ないだろうし… 「ますたあーっ」 「あれ!?レン!?」 「あのね…さっきはバカって言ってごめんなさい!」 大きな瞳に涙を溜めて謝るレン。 帰って来ただけでも心底驚きを隠せないのに、まさかこんな可愛い顔が見られるなんて…あ、いやいや。 「気にしてないよ、俺のほうこそ話聞かなくてごめんな」 「ううん…いいの。あのね、ますたぁ」 「ん?」 「僕…バナナアイスが食べたいっ」 上目遣いでさらに目を輝かせてお願いするもんだから、断れる訳がない。 「もちろん、レンの為ならなんだって買ってあげるよ!」 「わあい!ありがとうますたあ!お兄ちゃーんっ」 あれ?レン…? 「あのね、ますたあがアイス買ってくれるって!お兄ちゃん僕のこともっと好きになってくれる?」 …………なんてこった。 レンは最初からカイトの為にアイスをおねだりしてきたのか。 俺が甘やかす度にだんだんずる賢くなっていくのは気のせいじゃない…よな? レンとカイトがイチャイチャしてるのを見ながら、佇むことしか出来ないでいた俺だった。 END |