☆バレンタインと誕生日




「がくさん」

「どうした?レン」


「あの…教えてほしいことがあるんだ」










買い物へ出かけると街ではバレンタインのチョコレートを買う女の子で賑わっていた。
そういえば今日はバレンタインか。

それと、俺の誕生日。



「レンはチョコ作ってくれないかな…」


女の子じゃあるまいし、とか言われそうだけど。
でも、レンからもらえるなら…嬉しすぎる。

帰ったら頼んでみよう。



「ただいまーレン」





「…………」


帰宅し、家の中にいるであろうレンに声をかけてみるが、部屋は静まりかえっていた。
出かけたのかな…。
とりあえず、夕食の準備して待ってよう。

日が落ちかけている窓も眺めながら準備に取りかかった。








「…まだかな、レン」



すでに夕食の時間過ぎてるのに…まさか、俺の誕生日レン無しで終わり…?


さすがに心配になって探しに行こうと急いで外に出る。


「うわっ…」


急いで外に出た勢いで激しく何かにぶつかる。
誰かにぶつかったみたいだけど、暗くてよく見えない。


「いたた…」


「えっ、もしかして…レン?」

「…いきなり出てくるんだもん、びっくりしたよ」


「こんな時間まで帰って来なかったら誰だって心配になるよ」


「ん…?そういえば真っ暗!!」



…なんでこの子は危険だという自覚がないかな。
こんな可愛い恋人、出来ればそばから離したくない。


「無事ならいいんだけど。ご飯冷めちゃったけど…食べようか」

「待って、カイト」

「ん…?」


呼び止められ振り返ると何かを差し出される。



「あのっ…誕生日おめでとうカイト…!」

「え…」


「手作りチョコ…初めてだけどがくさんに教えてもらって頑張って作ったんだ」


だから今日ずっといなかったんだ…。
なにこれ、嬉しすぎる。
俺のために作ってくれた…レンのチョコ。


「レン、ありがとう嬉しい」

「えへへ、ちょっと食べてみて?」


「うん」



包みを開けてみると、大きなハート型のチョコが出てきた。


うっ…可愛い、可愛すぎるよレン。


「カイト?食べないの?」


「後で楽しみに食べるよ。先ずは…」



レンをいただきます。

そう耳元で囁くとビクッと反応する。


素敵な誕生日プレゼントありがとう。




レンもチョコも美味しくいただきました。



END



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