☆★意外に仲がいい? 「いっ…!滲みる!!」 「ほら暴れない。ちゃんと消毒しないと」 打撲の他に切り傷も数ヶ所あって、消毒を先に済ませようと手当てしているけど…ミクオは忍耐力が無さすぎ。 すぐ暴れるんだもん。 でも…それくらい元気があるって証拠かな。 カイトのほうが重症なのに。 それにしても酷い傷…見てると痛々しくて反らしたくなる。 それでも少し顔を歪めるくらいで、痛みを我慢している。 「カイト…痛い?」 「少し…ね。でも、レンじゃなくて良かった」 ドキッ… こんな時でも俺を気遣ってくれるカイト…かっこいいよ。 益々好きになりそう。 「うわっカイトキザー」 「それくらいレンが大事なんだよ」 「今回は引き分けだけど、次は負けないからな」 「それはこっちの台詞」 勝手に話進めてるけど、デートするの俺なんだよね。 「デート…してあげてもいいけど、体育祭本番までに治してよね」 「よっしゃ!本番までお互い一時休戦だ。早く怪我治せよカイト」 「ミクオもね」 ポンと、カイトが傷口を叩けばまた悲鳴を上げる。 思わず笑ってしまった。 カイトもミクオも目を合わせるなり笑っていた。 …意外と仲いいのかもこの二人。 またすぐ言い合いに戻ったけど、俺はただ見守っていた。 END |