★頭いいくせに





「ねえ、レンってノートとってる?」

「はあ?当たり前でしょ」


肩をツンツンとつつかれ、振り向くとミクオが可笑しな質問をしてくるから、呆れながら答える。
…授業中なんだけど、居眠りでもするつもりか?


「俺さぁ、字書くの嫌いなんだよねー」


「…なんだそれ」

「レン眺めてる方が楽しいし」


…コイツはバカか?
バカだな、発言おかしいもん。

カイトもだけど、なんで授業に集中しないかな。
しかもミクオまで頭いいって…頭いい奴はノートとらないのが基本なのか?


カイトの方を見ると目が合う。
胸がトクンと高鳴り、恥ずかしくなって黒板に向き直る。

「…ひゃあっ!!」


急に脇腹をくすぐられ、身体が跳ねる。


「こら、レン。授業中だぞ」
「…すみません」



隣で笑ってるミクオをおもいっきり睨み付ける。

「ミクオのせいで怒られちゃったじゃん!」

「レンの反応可愛い」



ダメだコイツまるで聞いてない。
話してるだけ無駄だろうと諦めて黒板に視線を戻す。


背後の視線にも気付かずに…。


END



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