茹だるような暑さの午後、早くに終了した学校をこんなにも恨むような事があろうとは思わなかった。日陰もない、涼めるところもおよそ見当たらない街路。市民にも環境にも優しくないそのような炎天下の中私を待たせるとは一体何事か、待ち人に問いたい。待ち人はどこか。ついでに遅れた理由についても問いたいと思う。

じりじりと私を焼き尽くしてしまうつもりであるのだろうかこの太陽は。そう言うとそれは被害妄想に過ぎないと、太陽は平等に世界の全生物に与えられるものであるのだから、と大多数はそう思うのであろう。イコール私の考えを聞いた人々が一様に頷くという事は難しいのだ。が、アスファルトまでが太陽と手を組んで足元を攻撃してくるのだからそう思いたくもなる。思ったとしても私に非はないはずだ。
真に阿呆な例え話になるが、太陽相手に私が訴訟を起こせば私への何らかの傷害が認められ勝訴を得られる自信がある。前述の通り、真に阿呆だと私自身確と分かっているのでそんな事をするつもりは更更ないという事を分かってほしい。
ここまでを要約するとつまりは死ぬほど暑いので待ち人よ、早く来やがれということなのでよろしく。



いやしかし。それにしても猛暑である。
私が今立ち止まっているすぐ横には自販機があるのだが、手を伸ばしたら負けのような気がしたのでそっとしておいた。本当に、私がぶっ倒れたらどうしてくれるというのだ。


不意に私の頭上に何か影が差した。だがしかしそんな事はどうでもよかった。暑い、暑すぎる。私はまだこの世に存命していたいのでそうなるとやはり体内に水分を取り込んだほうがいいのかもしれない。けれど今、私の財布には小銭がない。加えて私は貧乏性だ。貧乏性な私は約1ヶ月を共にしてきたたった一人の英世とさよならの挨拶をしたくないのだ。私はしばし思考に思考を重ねるという熟考の末、英世とさよならの挨拶を交わした。といっても相手は喋れないので、正確には私が一方的に別れを告げたのだが。



「おい、」

「さ、さようなら…私達、やっぱり一緒にはなれないわ……!」

「おいって」

「愛していたわよ!諭吉の次に!」

「…………なあ」

「…………はい」

「ジュース、飲まん?」

「のむ」


ジュース奢ったくらいで機嫌が直る安上がりな女だと思わないでもらいたい。私の機嫌は決して直らない!ハーゲンダッツを奢ってくれるというのなら考えよう。





10/0606

なんだこれ。
ついに迷走しやがった自分恥ずかしい………
というか、今読んでる四畳半神話大系の影響を思いっきり受けました。
地味に辛辣なことを言わせたかったが失敗。
組み入れるか入れまいか迷いに迷った末のおまけを投下します。短いし本当わけわからんです。以下です。
では失礼!





















「もとから頭が弱かとは思っとったばってん、炎天下ん中待たせたせいで、取り返しばつかんこつなる程まで進行するとは思わんかったばい。悪ぃ」

「謝ってるんですか馬鹿にしてるんですか楽しいんですか私にも罵らせてくださいずるいじゃないですかそっちばっかり」

「何ねそれ。つか、気になったんやけど、俺は姓の中で諭吉より上?何番目くらい?1位?」

「いっ、今それ関係ないと思います!」










Reading Thank you!





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