ビビり×総長
紳士淑女の皆さんこんにちわ。穴部弘樹と申します。
ただいま全力疾走中です。両手にはたくさんの他人の昼飯が溢れるようにのっております。
べ、べつにパシリとかじゃねぇし。
と、階段を駆け上がった先の扉を開ける。そのままスライディング土下座の如く、昼飯を捧げる。
勿論、何様俺様ゆーとサマに。
「………おせぇ。」
この俺の大量に溢れ出す汗を見て、第一声がそれですか!目からも汗が出そうだよ!
このゆーとサマは、この学園の番長的な方である。そしてどっかの大きなチームの総長らしい。
無言で500円を渡してくるゆーとサマ。足りないですとか思ってないですぜ、ふはは。最近バイト増やしましたです、うふふ。
財布の寒さから必死に現実逃避しながら、最近昼飯をろくに食べていないことからも目を背ける。
「おい。」
不機嫌そうなゆーとサマの声。
ナ、ナンデショウカ?ロボットもびっくりな程、ギギギギという音が似合いそう動きで振り向く。
そこには俺が買ってきたおにぎりを持つ、ゆーとサマの人を殴りすぎて逆に元気ですというようなおてて。
え、あ、はいという前に俺に投げつけられたおにぎり。
ゆーとサマ、まさかのツンデレですか!と目を輝かせる俺。投げられたおにぎりが賞味期間切れなことに気づく俺。そんな俺に死刑宣告をするゆーとサマ。
「取り替えてこい。」
いええええす、今すぐ行きますううう!だからそんな機嫌悪い声出さないで!いやべ、べつに低くてせくしいだとか思ってないし!
ツンデレきゅんな俺のときめきを返せえええええ!いや、出過ぎましたすみましえん。ゆーとサマはいつでもカッコ良くて胃がきゅんきゅんしますとも!
俺はゆーとサマのパシリで幸せ過ぎて、血反吐はいて死にそうです。
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