どこでもdoor! | ナノ






結局すぐに神様に捕まり、おでこを合わせ契約は完了した。

現在は地上に戻るべくどこでもドアの精製している。

なんでも契約をした為俺の耳にある魔力制御装置の力がこの神様にも影響を及ぼしているらしい。

あのファンシーな扉を作り出すだけで手間取っている。

そのピアス外せよ!と言われたが外せば魔力が一気に流れ出すことは神様の知識で把握している。

クラスメート達はまだ新入生であるし問題は無いが、先生やもしかするとレオあたりは魔力を感じとれるだろうから俺がいろいろと異常なことがばれる。それだけは避けたかった。

なによりあの先生にばれると厄介な気がする。賭けに利用されそうだ…………。



「うおッ!」

そんなことを悶々と考えているうちに扉の制御が完了したのか額に頭突きをくらった。地味に痛い。

それにしても…………

「…………なんでいつも額なんだよ。」

治療も契約も声を掛ける代わりにも額でというのは可愛いと言っていいのか。

「えー?何でだろうな?癖?」

どんな癖ですかと思いながら先に扉をくぐり抜けようとしている神様に続こうと、足を踏み出したところで重大なことに気がついた。

「人型のままだと不味いだろー――――ッ!」

空の上の上じゃなければ確実にお隣さんから苦情が来るだろうという音量で大絶叫をしてしまった。

「いきなり叫ぶなよ!うるせーな!」

「ふざけんな!お前なに堂々とそんなコスプレで皆の前に現れようとしてんだ?あァ?」

「うるせえな!これは立派な正装だ!」

「そんなことはどうでもいいんだよ!というか上半身裸が正装ってふざんな!まず人型どうにかしろ!」

「ふざけてねーよ!こうすりゃいんだよ!」

ボフンッ





扉の前ギリギリのところで踏みとどまっていた神様は突然消えたかと思うと本当に消えていた。


「……………は?」