どこでもdoor! | ナノ






驚愕したような顔の神様。

お互い目をそらせないまま1分。先に正気に戻ったのは俺だった。


「いや何かの間違いなんで失礼します」

「いやいやいやいや」

腕を掴まれ渋々振り返る。

「俺なんか召喚されたっぽいんだけど」

「勘違いです。それでは」

「いやいやいやいや」


「もう何なんですかむしりますよ。」

「どこをだよ!」

そんなの翼に決まっている。手を静かに近づけていくも気が付いたらしい神様は顔を真っ青にして翼を引っ込めた。くそおしかったぜ。

「あのなお前、一応神様だぞ俺は」

「そんな事は知ってるコスプレ野郎」

「…………絶対わかって無い。」


諦め顔で溜め息を吐く神様。

「で、もしかしなくても使い魔の召喚してたんだろ?」

「まあそうですけど」

「まさか俺が召喚されるとはなあ」

「俺もこんなコスプレ野郎が使い魔なんて………………」

「おい!俺は神様だつってんだろ!使い魔の中で最もレベル高えんだよ俺は」
というか普通の人間に召喚することは不可能だと熱弁する神様。

「………それってつまり俺すげえ目立つだろ」

「おう、良かったな。」

どうしよう全力で契約拒否したい。でも絶対神様が使い魔とか便利だよな。

「……………………。」

「おい?契約しないのか?」

「………お前は俺の使い魔でいいのか?」

「え?嫌に決まってるだろ。だがまあお前ぐらいしか俺呼び出せ無いし、天界の仕事怠いし」


「……………ああン?」

「……すみません嫌じゃ無いです寧ろ羽島の使い魔とか嬉しいかぎりです」

そうかそうか良し契約してやろうかな、と。

「で、どうやって契約するんだ」

「まあ普通に」

近づいてくるコスプレ野郎、逃げる俺。

「なんで逃げんだよ契約するんだろ?」

「体が勝手に動くんです」