どこでもdoor! | ナノ






「よし坊主こっちに来い」

頭をわし掴み耳元で囁く。有無を言わせない笑顔というオプション付で。

朗人くん達から少し離れたところで秘密の言葉を囁く。


「ただいまー」

「羽島さまは神、羽島さまは神……………」

爽やかな笑顔で帰宅する俺とぶつぶつと呟く幼児。名前はソウというらしい。

「いやあ、なかなかよい子だったよこの子」


笑顔でソウの顔を覗きこむ。

「ひッ!……………」

朗人くんが呆れた顔をしながらソウの頭を撫でる。別に羨ましいとか思ってないんだからな!

「はぁ………お前早く召喚して来い」

「あ、やべ」

溜め息とか酷い!と言いたかったのだがそういえばそうだった。さっさと魔法陣に向かい召喚を始める。

薄い霧が少しずつ出てきた。絡みつくような霧に飲み込まれて閉じていた目を開くとそこはいつか見た光景だった。


「…………天界…。」

まさかと思っていると背後に気配を感じた。

「あれ?何でお前居るんだ?」

振り返った先に居たのは案の定コスプレ野郎……もとい神様だった。