どこでもdoor! | ナノ
『おーい羽島ー?』
立ち竦む俺の頭の中で神様の声が木霊する。かなりの音量にくらくらしてしまった。
「ッ、コスプレ野郎!出てきやがれ!」
『そんな凄い剣幕で言われて出て行くか!』
「…………出ておいでコスプレくーん」
『うわッきもッ!』
「よし殺す。今すぐ殺す。」
いつまでも頭に流れ込んでくる声に俺の機嫌は急降下だ。
『………そんなに怒るなよ。お前が人型は目立つとか言ったから透明化してやったんだぞ。』
「透明化?」
『そ。だから姿は見えないのは勿論、俺の声はお前にしか聞こえねえ。位置情報だけは分かるようにしてやるよ。』
直接頭に響かせる仕様だぜと、見えなくても良い笑顔で言っていることが丸解りな発言を残し、神様は扉の向こうに消えていった。
というか神様ほんとに何でもありだな………。
ん?まてよ………。神様の姿見えなかったら使い魔召喚は失敗になるんじゃ……………。
しかも俺にしか声聞こえないって………。端から見たら俺が独り言ばっかり言ってるみたいに…………。
それって………。
「ただの変人じゃねえかー――ッ」
俺の叫びは天界に響き渡りました。まる。
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