くしゅっ(青祓)

 髪の色と同様、毎日が絶賛ハッピーピンク色!やったはずの俺に今、人生最大のピンチ到来中。それはもうほんま、俺が1人の男として全うに生きれるかどうかの大ピンチなんや。
 事の発端は一週間前の放課後に遡る。
「おい志摩、さっさと掃除終わらせようぜ」
「いやや〜暑い〜掃除なんかしたら溶けてまう〜」
 その日俺は校舎裏の掃除を任されて、くそ暑い中奥村くんと2人でもう1人の担当やった出雲ちゃんを待っとったんや。正確に言うと出雲ちゃんを待っとったんは俺だけで、奥村くんはひたすら帰りに買うゴリゴリ君のことばっかり考えてたみたいやけど。
「出雲ちゃんはよ来んかなあ‥」
「あっぢー、とりあえず先にはじめとこうぜ」
「奥村くん元気やなあ」
「ゴリゴリ君が俺を待っている!」
「あ〜‥出雲ちゃんが恋しい‥」
 結局待っても待っても出雲ちゃんは現れずで、俺は足掻くんをやめて仕方なく掃除をはじめた。‥ここまではよかったんや、ここまでは。このまま大人しく掃除終わらして、さっさと帰れば何の問題も起こらんかったんや。やのにあん時の俺は何を思ったか、
「暑いなあ奥村くん」
「あちーなー」
「奥村くん、ここにホースあんで」
「あ〜?」
「奥村くん、一緒に涼しくならへん?」
「は?え、ちょっ待て‥!」
「はっはっは!」
 あん時俺は暑さで頭沸いてたんや。そうとしか思えん。そう、皆さんご察しの通り、俺はホースで奥村くんをびちゃびちゃにして、案の定俺も怒った奥村くんにびちゃびちゃにされて、2人そろって奥村先生にしばかれました。そんでそろってバリヨンの刑になったんや。
「‥ごめん奥村くん。俺がはしゃいだばっかりに」
「ゴリゴリ君奢れよ。うわ、パンツまで濡れてら」
 そう言って奥村くんはずぶ濡れのズボンを撫でつけて、その手で同じくずぶ濡れのシャツを引っ張った。そん時に見てしもたんや。シャツの隙間から覗く真っ白な肌とピンク色の乳首を!
「お‥奥村くん、」
「ん?なんだ?」
「あ、いや‥何でもない」
 馬鹿力で、あの世の中で最もえげつない虫すら怖がらん奥村くんが、まさかピンク色の乳首を持ってはったなんて。水か汗か分からんけど夕日で首筋がキラキラして、なんか俺はどきどきしてしまった。しかも奥村くんはその後水気たっぷりのシャツをこれでもかってほどゆっくり、色気たっぷりに脱ぎはるから、俺はもう辛抱たまらんくてつい言うてしもた。
「‥奥村くんて、乳首ピンクなんやね」
「‥‥っ!」

 その後の奥村くんの真っ赤になって怒っとった顔が忘れられへん。あの乳首も合わさって、俺は不覚にもその可愛さにキュンキュンした。
 そのキュンキュンが夜にはムラムラに変わって、俺は久しぶりに秘蔵の究極にエロいエロ本で一発抜いたろうと、ベッドにティッシュと共にダイブ!‥したのに、あかんかった。どんだけエロいお姉さんが紙の上で俺を誘っても、どんだけおっきいおっぱいを想像しても、全然反応してくれんかった。
「なんでや‥」
 俺の息子はどうなっとんや。さっきまでは確かにムラムラしてたのに。奥村くんの乳首を見た時は確かにキュンキュンしたのに。俺は男としてあかんくなってしもたんやろか。そらせやな、奥村くんみたいに虫も触られへんし‥。そうや、奥村くんやったら‥
 奥村くんやったら、自分でする時、ちんこだけやなく乳首も一緒に触るんやろか。あのピンク色の柔らかそうな乳首が硬くなって、奥村くんはまた真っ赤になってちっさい声で啼くんやろか。奥村くんはどんな声を出すんやろう。絶対可愛いに決まってる。いつもよりちょっと高くて掠れた声で、イくって言うて‥
「あ」
 さっきまで無反応やった俺の息子はいつの間にか白濁まみれの右手に包まれて、少しだけヒクヒクしてた。
 そうや、俺の人生最大のピンチっていうんは、奥村くんをオカズにせんとぬけんくなってしもたってことなんや。初日だけやなく、あれから一週間ほぼ毎日のように奥村くんの妄想で俺はイっとる。
「ほんまどおしたもんかなあ」
 三度の飯より女の子が好きやったはずの俺が、まさか男の乳首で起つなんて。
「へくしゅっ!‥あーこんなんあかんわー新種の風邪やと信じたい」
 とりあえず坊にでも相談してみよかなと思う今日この頃。





青の祓魔師の志摩→燐でした
志摩さんが可愛い!!でも出雲ちゃんが一番すき!ツンデレ!



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