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「そこは作者が何とかしてくれるさ」

『作者!?作者を味方にしたの君!?こっちもう勝ち目ないじゃん!この話終わるじゃん!』

「終わるの早いなー」

『終わらせないでぇえ!!まだ何もしてねーじゃん!!』

「会話したじゃん。もう充分だろ死ね」

『何この子怖いんだけど!?ホントにヒロイン!?』

「あーもー、ギャーギャーギャーギャーうるさいな〜」

『誰のせいだよ!』


私のせいですけど何か?

 やっぱりギャグがなきゃやってられないや。
シリアスばっかやってると疲れるんだよね〜。

溜め息を一つ吐き出し、話を戻すことに。


「…で。まだある訳?そのイベントとやらは」

『一応な。こちらも君を苦しめてやりたくて仕方ない奴等がいてね』

「わー。私ってばモテモテ」

『その軽口も、いつまでかな』

「さてね。じゃ、アバヨ」


相手の返事も聞かず、通話を終わらせ携帯をポケットの中に戻した。

 最初から被害者を出してしまった自分に苛立ち、取りあえず壁に思い切り拳を叩き付けた。
痛かったけど、今はそんなのどうでもいい。

 さっき平手打ちされた頬も痛いけど、昨日の傷よりは気にならない。

私Mじゃないから、本当は痛いの大嫌いなんだよね。
 だけど、この痛みは当然のモノ。

私が弱いから…。


「こーんな所で何やってんの沙良ちゃん?」

「ゲッ。銀八…」

「ゲッって何?ちょ、銀さん傷付く」