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あ、疑ってる。疑ってるよアレ!
こっちに顔を向ける事すらしないけど、あの横顔はそうだ!
あなわびしィィイ!!(訳:ああ困った)
いっその事 天人高の奴等が何かしてくれれば良いけど、そう都合良くしてくれる訳ないし…。
何でこんないらん苦労しなきゃいけないんだ私!!
正直に言っちゃえばいいのか?
仲間になったら、天人高の奴等にリンチされるから仲間にならないでー☆って。
言ってもどうせ「俺はそんな弱くねェよ」とか言ってきそうだし…逆効果だ。
でも、兄さんが傷付く所なんか見たくない。
それは総悟もザキも同じ…。
どうすればいいんだよ…!!
「沙良?」
「っ!?」
不意に呼ばれて顔を上げれば、いつの間にか兄さんが目の前に立ってて驚いた。
し…心臓に悪い…!!
「どうかしたのか?」
難しい顔してたぞ。
そう言われて、自分が顔に出やすいタイプなのかなって思いちょっとショックだった。
やべ、兄さんにはバレない様にしないと…。
だから私は、いつものようにヘラヘラ笑って「大丈夫だよ」って答える。
何にも気付かないで。何も知らないままでいて。
アンタ達には傷付いてほしくないんだよ。
苦しむのは私だけで充分なんだよ。
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