もしも教師ならば。 | ナノ

もしも誉が教師ならば


私の大好きな先生。
金久保先生。
誕生日は5月14日の牡牛座で
茶道部と弓道部の顧問。髪は空みたいな澄んだ水色、瞳も比例しているかのような澄んだ青色。背が凄く(身長185センチ)高くてしかも細身(体重64キロ)。優しいし紳士、だし。でも怒ると怖い。数学科の先生で男子生徒にも女子生徒にも人気あるし授業は解りやすい。たまーに、緊張するとお腹が痛くなるらしい。


「ここまで先生のこと知ってる生徒はめずらしくないですか?」



そうだね、と苦笑する金久保先生。私、先生のお嫁さんになりたいの!


金久保先生が好き。憧れじゃなくて、恋愛感情。先生の興味を引きたいから個人情報を頑張って集めたり、数学だけ、数学だけテストは満点。
茶道部にも入部した!ぜんぶ少しでも金久保先生に近づくため。


「どうしてもなりたいの?僕のお嫁さん。」


「もちろんです!
だめ…ですか?」


うーん…と金久保先生。
何か悩む動作。

どうして、ですか?
それはやっぱり、立場ですか?
と思わず聞いてしまいそうになった。教師と教え子ではやはり問題になるんだろう。
金久保先生の迷惑かつ障害物になるのはいやだ。


「君は、いつになったら誉って呼んでくれるの?」



その言葉は唐突過ぎて、わたしの思考回路はブレイク。なんつったの?この美形は。


「あと、ね。放課後は毎日数学準備室においでよ。帰りも僕が家まで送ってあげるから。」


「え、え?」


「あとね、僕も好きだよ。教師とか生徒とか関係なく。君が、好きなんだ。」


微笑んで頭を優しく撫でてくれながら、金久保先生から告白。
いや、誉先生、かな。
幸せ過ぎてどうしたらいいのかわかんない。


「知ってるよ、君が僕の興味を引こうと必死だったこと。僕の為に茶道まではじめたり、テストで満点とったり。僕のことを知るために木ノ瀬くんや一樹教務主任、桜士郎にも聞きに行ったりしたときは嫉妬したんだからね?」


ああ、これは夢なのか。
だとしたら凄く幸せな夢だなぁ。


「夢じゃないよ。」


そういって抱き締めてくれた。
暖かい。ずっとずっと、このまま居たい、なぁ。
好きですよ、誉先生。




もしも、金久保誉がせんせいならば。




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