・ラブレター事情

「なに、ソレ」
「下駄箱に良く入ってんだよ」
「ピンクの便箋が?水色の良い匂いするお手紙が?その他諸々の可愛らしい文字で書かれた紙が?」
「うぜェ」
「見てるこっちがうぜェわ。それ好きですって告白したい女子からの手紙じゃん、滅茶苦茶ラブレターじゃん…。神代くんきちんと返事返してあげてるの?」
「…一応は読むが、呼び出しには行かない」
「うわあ、悪い奴…」
「あ?シメんぞ」
「やめて」
「処分にも困るんだぞ、これ」
「まあ、想い籠もってるからね。掃除ロボにはい、どうぞって訳にはいかないか」
「いや、その手段で減らしてる」
「は? …はい、どうぞって?」
「ああ」
「…。凌牙は一回こっぴどく振られてこいよ」
「僻むな、馬鹿」
「うるさい、魔性」

「…そういうお前は」
「?」
「貰わないのかよ?」
「!!お前は俺を怒らせた!女の子のお誘いなんて女先輩からのお前パシって来いよって誘いだけだっての…!そりゃあ可愛い子とは付き合いたいさ…でも俺は今はデュエルしてた方が愉しいし…」
「本当に女子に弱いな…」
「哀れんだ目でみるのは止めて」
「…。だが、まあ、お前の意見には賛同だ」
「なに?」
「今は、デュエルがしたい」
「――俺は漸く組めた雷族デッキで挑むわ」
「ハッ。返り討ちにしてやるよ」


・それってだあれ

「つくも、ゆうま? 凌牙の後輩君?」
「そう、だな」
「で、その子がシャークを友人だと言ってくる、と」
「ああ」
「別にいいじゃんか、友達。いい響きだよ。友情は喜びを2倍にし悲しみを半分になんたらだよ」
「居ないお前に説かれたかねェよ」
「居ないんじゃないし、作らないだけだし」
「俺も同感だ」
「いいや、神代はただ独りが好きって言ってるだけだね。本当は九十九君が眩しくて、その言葉が嬉しくて仕方ないんじゃないの?」
「…」
「嫌だとか面倒だとか不満ばっかあると思うけど、九十九君とは切っても切れない縁があるんだろうなー。同じ学校なんだからたまには構ってやりなよ」
「お前の説教は恐ろしく頼りないな」
「知ってて言ってんだって」
「お前はそんな存在、いらないのかよ」
「んー。俺には悪友1人でいっぱいいっぱいだね」


友人≠悪友




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