微妙に原作沿い/会話文




「三段のにするか……」
「腹を壊すぞ」
「カイトの奢りだろ? 集っておかなきゃ損だ」
「ちっ、ハルトへの言い訳にお前を使うんじゃなかった」
「もう一人の銀河眼使いと命懸けたデュエルしてました、何て言えねぇもんなァ?」
「凌牙、貴様……だからと言って三段重ねはさせない。痛い目を見るのはお前だからな」
「嘘吐きの共犯になってやったんだ、これくらい安いもんだろ」
「これの前に、高級アイス詰めもくれてやっただろう!どれだけ甘いものが好きなんだ……ハァ」
「溜息も絵になるって言われそうだな、ブラコン」
「そう言って嘲笑うお前は不安に満ちた表情がお似合いだぞ、不良め」
「うぜぇ。近くの公園で一戦やって、その文句を言う口を塞いでやるぜ?」
「何?返り討ちが関の山だろう」
「ンな事はやってみてから言ってみろ、カイト」
「これなら時間は違えどハルトに吐いた『凌牙とデュエルをしていただけ』、という嘘が真実になるな」
「実際はミザエルとデュエル、だっただろ。 で?どうすんだ」
「やっても構わんが、再来店は面倒だ。諦めてシングルを頼むんだな」
「……仕方ねぇ。妥協してやるよ。じゃあ俺はバニラを頼む、」
「それで、俺が頼んだやつの半分も寄越せ、と言いたいんだろう?」
「なんだ分かってるじゃねぇか」
「お前の目を見てたら気付く。――それで何味がいいんだ」
「ぶどう」
「子供味覚……いや、そう睨むな凌牙」
「うだうだ言ってないで早く注文してこいよ!」
「ふ、大人しく待っていろ」


「おい、半分寄越せ」
「……俺の姿を認識しての第一声がそれか」
「寂しかった、とでも言えってか?」
「お前はそんな感情を俺に抱かないだろう」
「抱かせない、の間違いかもしれないぜカイト」
「――、今日はやけに積極的だな」
「まあ、早くそのアイスを食べたいし」
「その上目遣いに免じてくれてやる。ほら、カップを寄越せ」
「ん」
「む、」
「カイト?どうした?」
「いや、何だか、な」
「何だよ」
「ふと紫色がお前の色の様に思えて、バニラが俺の色に、むっ……おい口を塞ぐな」
「見えねェだろ!阿呆か!」
「くく。耳まで赤い」
「あーくそっ!カイト何時まで笑ってんだ……!」



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