壁の間2
「ほら、真田つめて」
「む、意外と狭いな」
「お前がデカいんだよ」

細い道を縦一列で進む…のだが、前の真田がなかなか遅く、俺はいらいらしてくる。


「っ」
「あ」

ずる、と間抜けな音をたてて奈落の底へ真田は落ちていった。

「…早すぎだろ…」

その呟きに敵側にまわっている仁王が吹き出した。

「流石真田じゃな。ブンちゃんもお腹がつっかえて落ちないように気をつけんしゃい」
「落ちねえよ!」

ブン太の逆鱗に触れた仁王はそのまま思い切り叩かれる。

「ちょ、ブンちゃ、うわああああ」
「…落ちたね」
「…落ちたな」

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