伏せ字
馬鹿な事をやっている同級生とそれを冷ややかな目でみている後輩。
大体部室では毎日こんな感じだ。
例によって、今日も今日とて馬鹿な事をやっていた。
部活が始まる前に部室でだらだらと始まりを待っていたときだ。
同じクラスのあほが声をあげた。
「白石ってさあ、Sらいしやんな」
「意味わかんないっすわ」
心の中で財前に同意をしておく。こうなった謙也は面倒くさい。
「じゃあ謙也はOしたりたいね!」
久しぶりに部活に(俺がつれて)来た千歳がニコニコと笑って謙也にいう。ノらんでええのに…!
「なあなあ千歳ぇ、ワイはー?」
つられてゴンタクレが騒ぎだす。
「そうたいねぇ…。金ちゃんは、Tうやまばい。」
「Tうやま?なんかあんま格好良くないなぁ」
「後だれおる?」
「ユウジはどうなん?」
ワイワイとまだ話は続き、いい加減部活の時間に近付いてきた。
俺が始めんでと声をかければ各々ラケットを持って部室を出て行った。
最後までもたもたしている謙也の方に行って早く出るよう促す。
「そういえばいきなりなんでSらいしとかいいだしたん」
「なんかそっちの方が白石の性格にあった名前やないかなぁとおもてん」
「よーし謙也は今日練習量二倍な」
「やっぱSらいしやん!!」