いいまちがい


「次、仁王〜。日本語訳よんで」


英語の時間、こっそりと口に含んでおいた飴を舌でころりと転がす。

英語にまじって横書きの日本語がたんたんと書かれている教科書をパラパラとめくっていると、聞き慣れた名前が呼ばれた。


奴は相変わらずの猫背でだるそうにたち、同じように教科書をめくる。

隣の女子が頬を染めながら81ページだよ、と教える。
てかあいつなんであんなに女子に人気あるんだよぃ、ただのヘタレだぞあいつ。

影でイケボと言われている仁王の声はすらすらと文をよんでいく。

やべ、次俺あたる。

口の中の飴を噛み、仁王の読んでいる所を探す。えーと、次は、"太陽が落ち行き"…


「…して、太陽がおちゅき…」


うん、いろいろツッコミたいがとりあえず女子に可愛いと言われるのは俺の役目だろぃ!

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