「僕は構わないよ」


屋上へ続く螺旋階段
水槽に逃げ場はない
シンデレラの真似
靴はちゃんと揃えてね
好きな花は何だったっけ?



「君が望むなら」


好きだったよ、君の筆箱の柄
あの白い体育服はもう
赤いスカーフで目隠しカウントダウン
細い首だけが輝く
生憎の曇天ですが



ここから先は待ったナシ


「背中くらいは押してあげる」


君がいなくなる世界はちょっとだけ退屈だ、なんて



 



 
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