僕たちまだまだ子供ですから
・小ネタ的ギャグ
・鬼のように心が広い人向け
「おーいリント」
「あ?」
「相変わらず柄悪いな。それよりさ、お前この本見ろよ」
明らかに機嫌が悪そうなリントとは対照的に、ニヤニヤと笑うレンが差し出したのは所謂エロ本だった。年齢制限など、VOCALOIDの前では意味がない。
「……で?」
「でっておま、この綺麗なお姉さんたち見て何にも思わないわけ?」
思春期真っ盛りと言わんばかりのレンにリントの視線はついに氷点下を越える。端から見てもブリザードな視線でも、レンは全く気になっていないようではあるが。慣れとは恐ろしいものだ、リントは内心一人ごちる。
「リンの方が百倍可愛い」
あくまで真顔で言い切ったリントに今度はレンの笑顔にヒビが入る。ピシリ。空気がピリピリと緊張感を孕むでいくが間にあるエロ本が何とも間抜け様子を醸し出していた。
「……へぇ〜」
「何か言ってたらムラムラしてきたわ、アイコラしておかずにするからそれ寄越せ」
「誰がやるかアホチビ」
「黙れ」
様子を見にきたメイコに二人とも鉄拳制裁を頂くのはもう少し先のお話。
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