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※都市伝説のネタも入れてます。何回も三成さんの目の前で血を流して死にたい方々向けです。






琴枝の自転車が壊れ、三成が琴枝を病院に連れていく前の話。琴枝に多少怪我をさせてしまったが、そうしなければ彼女らを救えなかった。
琴枝……と時々友人が同じ日に亡くなってきた。勿論、私の目の前で。だが、その日は過ぎた。

あの時はまだ、名前を知らなかった。
いつも琴枝と私は同じ電車に乗り同じ駅で降りていた。学校が密集している所だった。

ある交差点で私に気付き、琴枝は軽く会釈した。始め私は固まってしまい、無視をするような形になった。
流石に歩く早さは琴枝には勝る。だが、いつもタイミング良く琴枝が追い付く。青信号になれば、他の人に混じって渡るのだ。

数日後の部活の交流戦。
その日は本日二回目、琴枝と出会う。
休憩中で飲み物を買った時のこと。

遠くにあるエレベーターに琴枝達が楽器を運んでいた。確か貼り紙の中にコンサートのお知らせがあり、それなのだろう。
今日は、私が交流戦に参加し、琴枝は音楽系の部活だったので運良く出会えた迄だ。琴枝は楽器を運んでいる手を一旦休め、部員と話していた。

「え、あの人と付き合ってる?嘘、名前も知らないんだよ、ないない。」
「そうなの?噂になっていたんだけどな〜。」

どうやら変な噂があったらしい。琴枝は私に向かい両手を合わせ「ごめんなさい」と口を動かしていた。
次に、エレベーターのボタンを押し忘れてた!と部員と話し私の話題は無くなった。


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