夕焼け空のキミにて。 | ナノ
 

04
 


集合した当初は、シンタローはジーパン対して、アヤノはロングスカートだった。上着は日焼け対策の為、長めで帽子を被っていた。これぐらい子連れ客もする対策なので浮くことはない。
しかし、今はお互いに短パンだ。アヤノの提案で水に濡れても良いようにと着替えたのであった。

「なんのペアルックだ。」

「濡れていいなら……着替える?」

シンタローは黙る。
アヤノは笑顔だ。

「…………………………着替えない。」

俺は何かに負けた。

アイスを売店で買い、海水に足を浸す。
アイスと海水の波に気を付けながら遊ぶ。疲れたなら、少し湿った砂浜で休む。

「……!!」

一気にアヤノの目が明るくなる。
アイスのゴミを俺に預けて、波が吐き出した小枝や石がある場所まで行き、少し離れた。

「何処に行くんだ?」
「……シンタロー!見て、綺麗な石だよ!」

手には海水と光の干渉などを受けて、キラキラ光る青緑の石を持ってきた。

太陽を背にし、キラキラ光るように眩しいキミ、キラキラ光るイシ…。

眩しくって。

「輝いてるな」

目を細めた。



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