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朝、合歓木が少しの重たさを感じ目を覚ます。何だと見ると黒咲くんが毛布代わりが分からないが乗っかっていた。
「(素良くんは帰ったのか)」
とりあえず起きよう、と合歓木は黒咲くんを退かそうとした。
「ほら、起きて〜!起きろ〜!」
頬をペチペチ叩いたり引っ張ったりとイタズラをする。その時、合歓木はある事に気付き起きない黒咲くんイタズラを辞めた。
「何か熱い。」

−−−
何時ぞやの学習発表会の終わりに、彼に耳元で囁かれたが、その時は冷たかった。
『アイツが冷てーのは冷え症だからな。夏の冷房でも冷えすぎるんだぜ!』
ユーゴが話していた事が脳裏に浮かぶ。また、噂では黒咲からカイロを取り上げると夏でも凍えるとかしないとか。
「あー、ユーゴの言う通りだったんだ。」
「ユーゴが何を……。」
弱々しく立ち上がろうとする黒咲。しかし、頭を抱え元の位置に戻った……頭痛がするようだ。
「風邪でも引いたんじゃない?体温計どこにある?」
「……風邪ではない。」
「じゃ、インフルエンザ?」
「俺は感染症に掛かってない。」
諦め悪そうな表情になる二人。しかし、動けるのは合歓木の方だ。風邪を引いてない、という黒咲を無視して合歓木は体温計を探しに行った。
「待ってるんだよん。」
「−−−−」
何か言っていた気がした。もう一度聞こうとした時には、彼は力尽きたのか−−眠りに着いていたので、合歓木はソッとしといた。

−−−−後書き
文章少なめですみません。