昔に植えた植物は



「隼、植物を育てることにした。」

「何故だ?」

「この植物ならば強いから、自然と緑を壊れた建物に生やすでしょ。だからよ。」

「しかし、植物は……。」

「あ、ユート。どうしたんです?」

「(別に反対ではない。しかし、嫌な予感がする。)」

−−−また、戻ってきて。

『遊矢、寄りたい場所がある。』

「ユート。分かった、行こう!」

「……そうか。大事な人が育てていた植物の様子を見たいんだな。」

『すまない。』

「『あれは、サヤカ?』」

「!!遊矢さん?」

彼女の手にはじょうろと、傍には今も変わらず綺麗な花を咲かせた植物が広がっていた。

「こんなやり方でも笑顔にさせる事が出来たんだな……。」

「一時期、戦火で焼かれないか心配だったんだけど、こうして広がっているの。」

「おい、お前ら!アイツの植物の水やり終わったらサッサッと行くぞ!ここが狙われたら焼かれちまう。」

「アレンも……あぁ、今行く。」


今日も植物は種子を飛ばした。