私は瑠璃じゃない



「貴様……。」
「はい。」
「瑠璃なのか?」
「は?」
いや、誰よ。
「いえ、私は……。」
「何?!偽名を使い脱アカデミア生活を?」
「え、違います。ほら、私はこういう者ですよ?」
(新規導入される某ナンバーカードを見せる。)
「……このカードがあるということは、スタンダードでの生活に溶け込んでいるということなのか!?」
「?!!(あ、え……効いてないだと?!)」


「質問、いいですか?」
「あぁ、瑠璃の為ならば。」
「(だから違うって!)あなたは不審者で通報されてませんか?」

「瑠っ……貴様!デュエルだ!」
「まじか(勝てる気がしない)。」

「私はアクションカード! あ。」
なんと、私の肘が相手に当たってしまった。まさに、肘ビンタのようだ。
(相手も同じアクションカードを取ろうとしていた。)

「ぐあああ!!」
「ぎゃああ!すみませんっ、すみません!痛いですよね!」
相手は見事なまでに飛ばされ、思わずデュエルを停止させ、相手に近付く。

「(どうしよう?)」
「彼はもう、気絶している。」
「あなたは?」
「黒咲と同じ仲間のユートだ。迷惑を掛けた。」
「あ、いえ、私の方こそすみません。」
「……申し訳ないがキミにお願いがある。」
「それは、何ですか?」
「黒咲の為に、当分は瑠璃になってほしい。」

「私は……。」
勿論、断った。