不思議はななし
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夢主は他連載のジズルを元にしてます。
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珍しい髪型の少女はこう言った。
「柚子は何処だ!」
「……?柚子ならあそこに売ってるよ?」
スーパーマーケットの冷凍食品コーナーで私は青髪で強気そうな少女に出会った。そこで、聞かれた通りに柚子が売っているコーナーに連れていったら、その少女は愕然とし泣きそうな顔をした。
「柚子が、柚子か……??!私は絶対に許さない!」
果物の柚子を見て何を言っているんだ?と私は呟いていた。
「貴様、アカデミアでも私と出会っていたよな?もしかして、貴様が柚子をこんな果物姿に変えたのか?」
「……は、い?」
悠祈は戸惑うしかなかった。初対面の人間から責められているのだから。周りの人は無関心なのか悠祈達の前を通り過ぎていく。
「アカデミアの資料で貴様の顔はよく覚えている。」
「私ってそんなに有名人だったけ?」
それよりアカデミアって何だ。
「そうだ。生物兵器を平然な顔で他次元に送りつけた最悪な罪悪人だ!!!!」
流石に、社会問題になる発言をスーパーマーケットで大声で言われると周りが騒がしくなってきたぞ。
悠祈は焦る。
ちょっと待てよ、と似た感情や謎が頭の中で混ざる。
とりあえず、捕まりたくないので、その少女に「じゃあ、柚子さん?について捜すから別の場所で話しましょうよ!」と言いながら腕を引っ張る。
確かに私はたった今、この少女を拐った。「離せ!……離せ!!」と言っている……もう駄目だ。
あぁさよなら、健全な七味悠祈の短き人生よ。
ここから、全く別の世界と交わるとも知らずに七味悠祈は少女を引きずるように歩いていった。
不思議は名無し