「ゼルダが退場したからこの乱闘は中止ね…」

あの後傷心っぽい勇者は「ほうれん草をくれー!!パポイおじさんに俺はなる!!」とか口走りながらゼルダを追いかけて行った。

「いい迷惑だわ…だいたい私にはもう…」

ため息をつきながら呟くサムスにニコニコしたピーチが近づいた。

「サムスさんのお相手、是非知りたいわ」

「ピーチ…さっきはよくもKY発言を…」

「リンクとゼルダがお似合いって意味だったんですけれど…。ほら、受け止めてみせますとか仲良さげで」

「…言うのが遅くてタイミングがすごく悪いわよ!!」





その頃、勇者と姫。

「ゼルダ!!」

随分走った後、ゼルダは川に架かった橋から身を投げ出そうとしていた。リンクはゼルダを素早く抑えた。

「離してください!リンクにはサムスがお似合いなのよ!!私なんて、私なんて…!」

「ストォォォップ!タイムタイム!!マイムマイム!俺の話を聞いてくれゼルダ!」

「結婚しました子供ができましたなんて聞かせる気なんでしょう!?これ以上の絶望は無いわ!いっそ突き落として!」
「いいともー!!なんてするわけないだろ!!そんなこと言う姫はこうだ!!」

リンクはゼルダを自分の方に無理やり向け、顔と顔を向き合わせた。

「何をするのです!!私は――…!」

ゼルダの抗議は何かでふさがれた。




そして、心配していたメンバーたちは、
(心配するだけすごく無駄だった…!)
と、ピンク色のムードとハートを撒き散らしながら帰ってきたリンクとゼルダを見て思った。





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