00-5





なぜこんなことになったのか。

自分で願ったことなのに、女の子は泣きたくなった。

私は、『私』でいたかった。

まだ消えたくない。
もっと生きたい。

恐い。
寂しい。
悲しい。
嬉しい。

泣きたい。
会いたい。
帰りたい。
聴きたい。

彼女と、彼と一緒にいたい……。



いろんな言葉が浮かんでは消え、また女の子の意識も霧がかったように薄れてきていた。



女の子はぼんやりと、想う。

―――ありが、とう。

自分を受け入れてくれようとしてくれた彼らへの感謝の気持ち。

それは私の気持ちだと、女の子ははっきり示したかった。



そして、女の子は最期に願った。



―――また会えたなら、









……女の子は闇に包まれて、消えた。





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